漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

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普通の生活

■映画を観にいこうと思ってたのだが、腹の調子が思わしくなく断念。映画館を出たり入ったりはできないもんな。■今年はNPO法人になったり高知や東京へでかけたり、余市の事業も継続したり、何だかバタバタ忙しい年だった。来年はもっと忙しかろう。車が壊れた…

漂流教室を貫く柱

■日本臨床教育学会での発表内容。■漂流教室の訪問活動は「長く続ける」ことを重視している。スタッフ募集の要件も料金体系も「長く続ける」ことを前提に組まれている。実際、長期に渡る利用が多い。三年以上の利用がおよそ三割を占める。■長く続けるとどうな…

嘘がつける場所

■先に書きたいことができたので学会報告は後回し。■いわゆる「居場所」の効用として「ありのままでいられる」という言葉が使われる。まあ、それはそうでしょう。ところで「ありのまま」には「自分を偽らないで済む」という意味のほかに、「嘘をついていい」…

すべてセーフティネット

■3/27(日)は「率業式」。カレーを食ってゲームをする。19時からは月例宴会です。今月は最終金曜じゃないので要注意。 ■夕方から自由学校「遊」講座に講師のひとりとして参加。テーマは「引きこもり」。■フリースクールだからか、漂流教室はあまり成人期の…

イヤなことから考える

■さっぽろ若者サポートステーションの松田さんのブログを見てたら、先日のシンポの感想が書いてあった。 臨床心理や教育行政、フリースクールといった立場を代表する方からご登壇いただき、「どうすれば不登校というリスクの芽を、その後のご本人の人生に深…

北海道特別支援教育学会その2

■7月10日は、学会企画シンポジウム1「当事者、不登校支援者との語りから考える必要な支援とは?」で、シンポジストとして発表する。企画した道教大札幌校の齋藤さんのまとめを先に紹介する。■「発達障害と不登校から見えること」として齋藤さんは学校の「標…

大人と子供

愛の嵐 [Blu-ray]発売日: 2016/10/28メディア: Blu-ray■ところで何をもって「大人」とするんだと思います? と、いきなりワケのわからないことを言い出したのは、「パサジェルカ」を観て、ちょっと「愛の嵐」(昼ドラニ非ズ)を思い出したから。この映画は結…

試みの地平線

■土曜の学習会でひとつ気に入った言葉がある。問題の「解決」とは、問題に対して「効果的に対処するための方法を見つける各個人の試みの過程」なんだそうだ。「試みの過程」だよ。結果じゃなくて試み、の過程。トライしてること自体が解決なのだ、と。■これ…

自分なり他人なり

■一昨日の日誌で紹介した「ひ・ふ・み」のイベントは「Candy House」って名前なのか。ミッシェルガンエレファントだな。泣き声のする向こうに植木を投げよう。■何か出来ないことがあって、なぜ出来ないんだろう、と自分の中を探ることはあまり意味がない。そ…

重たいのさ

■北海道新聞の今日の社説に不登校のことが書かれていた。 不登校増加 子供の悩み受け止めて(8月26日) 小中学生の不登校増加に歯止めがかからない。 文部科学省の全国学校基本調査によると、昨年度に病気や経済的な理由以外で年間三十日以上休んだ小中学…

もの忘れ対策

■夜のうちに羽根のような雪が積もって、朝から雪掻き。通信作成後に訪問2件。休みが1件入って間が空いたので、マンガ喫茶で『LIAR GAME』を読んでみた。面白いねアレ。■子供と会うたび、「何でも話せる関係」というのは、「悩みや秘密を話せる関係」とは限ら…

内田良子さん講演会

■7/7(土)、「子どもを追い込む"見えざる手" 『いじめ』から我が子を守れるか?」と題した内田良子氏の講演会に行ってきた。主催は江別登校拒否と教育を考える会「もぐらの会」。■統計に依れば、いじめが理由の不登校は全体の1/3に上るという。子供は必死の…

「態度」の罠

■結局、ネットには繋がらなかったよ。夜もう一度挑戦してみるが、うまくいくかはわからないよ。なので、今のうちに日誌の一部を書いておくよ。 ■いろんな事件が起きてごたごたしてるドサクサに、「教員免許法および教育公務員特例法」「学校教育法」「地方教…

「フリースクールからの提案」

■いい加減自由が丘のシンポについて書こう。■今月初め、北海道新聞の連載記事でシンポジウムの模様が取り上げられた。 札幌自由が丘学園の亀貝一義代表は不登校を「マイノリティー(少数者)」と定義し「マイノリティーを排除する社会は住みにくい。不登校に…

むしろ仲間入り

■「漂着教室」前に置いてある黒板。「猫を描け」というリクエストに、いろんな人がいろんな猫を描いてくれた。ありがとさんでした。今は「木偏の漢字で埋めろ」に変わっている。■「自立」について。「社会的自立」という言葉がある。土曜日のフォーラムでも…

変わらない安心

■最高気温が15℃を超えたそうで、そうなると今度は暑いのだった。車の中は特に。それでいて夜は寒いし。日中の車内の温度を蓄熱して、夜に回せないものか。ウソ。そうなったら便利だろうが、そこまで俺に優しくなくていい。少々不便な方が楽しい、ということ…

フォロー+蛇足

■「社会経験」という言葉には、どこか「必要なもの」「意味のあるもの」という雰囲気が漂う。または、「社会経験を積むことで××になる」といった因果関係や。でも、それって胡散くさいな、本当かな。そう疑ってるから、「社会経験」という言葉が俺はあまり好…

風の便りに

■高校の教師をしている友人から電話が来た。以前、その高校を受けたいという子供のために、不登校の子供を受け入れているか訊いたことがある。それから3年。その子が無事卒業した、という報せだった。そのことも無論嬉しいが、わざわざ連絡をくれる心遣いが…

語り得ないもの

■自分がどうすればいいのかはっきり分からない。今は好きなときに音楽を聴いたり、ゲームをしたり、ビデオを観たりしている。でも、それでいいか分からない。そうすることに根拠がない。もし学校に行ってたら、同じことをしてても、こんな気持ちにならないん…

マンガ大王

■訪問の心構えを聞かれたら、いつも、「安定しつつ不安定に」と答えている。今日は安定、明日は不安定、ということではない。態度が一貫しないのはよくない。自分は安定している。ゆえに子供のどんな話も聞ける。これはいい。自分は安定している。ゆえに子供…

地域について(その2)

■前回からずいぶん期間が空いてしまいました。前回はこちら。 ■前回、「監視カメラと、通学路に個人商店が軒を連ねるのと、どっちが効果が高いだろうか、という話です」と書きましたが、別に個人商店は安全監視を目的にしてるわけじゃありません。客を待って…

やる気なんて出ない出ない

■強弱無視の第一主義と聞いて俺が思い出すのは「やる気」ですな。訪問先の子らもよく「やる気出ない〜」なんぞと言ってますが、じゃあ、「やる気」のあった瞬間て今まで生きてきた中で、一体どれくらいあったのか。そんで、そのときは何がどれくらいはかどっ…

逆もまた

■しかし、同じ占いによれば、俺と相性がいいのは牡羊座のO型で、山田ではないのだった。逆もまた真ならず。■一方、こちらは「逆もまた真なり」な話。例えば1/7の日記にこう書いた。「身をもって体験したことを、どうして簡単に忘れるんだろう(中略)まず自…

地域について(その1)

■結論から言えば、"地域"なんてないよ、ということなのですが、それでは一行で済んでしまうので、もう少し続けます。■続けざまに小学生殺害事件が起こり、"地域"で子供の安全を守ろう、という声が高まっています。が、例えば、学校の統廃合で広い校区をバス…

ケス

■「ケス」という映画を観た。途中からだったが大変面白かったので、原作も借りて読んだ。訳者の小細工が少々煩わしかったが、これまたとても面白かった。筋はいたってシンプルだ。1960年代イギリスの炭坑町。主人公は15歳の少年。父親は蒸発、貧困家庭に育つ…

闇でいいじゃないか

■先々週だったか、ある訪問先の子がこんなことを言っていた。「中学の頃、何をあんなに悩んでいたのかわからない」。そりゃそうだろう。昨日の自分がわからない。それを「成長」という。理解に飛躍が伴うように、成長も飛躍が伴う。連続なんてしていない。途…

「人間関係」言う前に

■体はもう大丈夫だけど、車の調子がいまひとつ。大事をとって工場で見てもらったら、何のことはない、エンジンオイルの汚れでした。そういや、全然換えてなかったよ。交換して復調。■「周囲の変化」について。最近とみに語られる「人間関係」。人間関係とい…

さみしい熱帯魚

■先週から木曜の昼に1件、新しい訪問先が入った。ところが先週今週と2回続けて休みで、まだ一度も会えてない。少しさみしい。雪舟はさみしくて涙で鼠を描いた。俺はパソコンで猫を描いた。さて、気を取り直して、午後からの訪問に行ってこよう。(9/15昼)■…

そんなもんか否か

■「『ふたりの愛ランド』。石川優子さんとチャゲの歌です」とは、ラジオで聞いたNHKアナウンサーの曲紹介。なんか可笑しい。■「殴る先生」というのは小中高とやっぱりいて、でもそれは「体罰」ではなかったような気がする。癇に障ったとか、虫の居所が悪かっ…

大人は楽しい

■日中は暑すぎて機嫌が悪い。電話の対応も悪い。暑さゆえに。■夜はノルウェーに行く知り合いの壮行会。福祉を学びに行くのだという。彼とは、フリースクールさとぽろでボランティアスタッフをしているときに知り合った。当時彼は17歳だったか18歳だったか、…