漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

もの忘れ対策

■夜のうちに羽根のような雪が積もって、朝から雪掻き。通信作成後に訪問2件。休みが1件入って間が空いたので、マンガ喫茶で『LIAR GAME』を読んでみた。面白いねアレ。

■子供と会うたび、「何でも話せる関係」というのは、「悩みや秘密を話せる関係」とは限らないと気づく。そうではなく、些細なこと、どうでもいいこと、例えば昨日のテレビ番組だとかふと思いついたダジャレだとか、そういうことを話せる方が大事だったりする。何だそんなことと思うかもしれないが、人の生活は大部分が些事からなる。悩みや秘密だけで出来てるわけじゃないのだ。

■むしろ、悩みや秘密が生活の中では特殊なもので、だから、全然関係のない人間に打ち明けるという解決法があったりする。他愛もない話をする相手と悩みを聞く相手が同じであっても構わないが、悩みを話せる人が何でも話せる人なわけではない。

■「何でも話せる関係」は、また、「話したくないことは話さなくていい関係」とも言える。「××を話さなきゃいけない」じゃ強迫観念であって信頼ではない。悩みの例に戻れば、そもそも他人に話せない話さないから悩みや秘密なのだ。重要なのは、それを「引っ張り出す」ことではなく「話しても話さなくてもいい」ようにしておくことだ。このとき「話せる」は「話さなくていい」と等しい。

■子供に会うたびそう思うのに、しかし、よくそのことを忘れる。悩みにばかり着目して子供を見てないときがある。忘れるのは仕方ない。すぐ思い出すよう、たまにこうして書いておく。