漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

多様な学び=うどん

■うどんを食っていたら5年前のフリースクール全国ネットワーク総会を思い出した。当時、超党派議連の会長だった馳浩不登校児童生徒の個別学習計画作成を提案し、当時フリネット代表だった奥地氏もこれを要望した。だが、事前に加盟団体への相談はなく、手続き不備の指摘および個別学習計画反対を伝えに総会へ参加した。ほかのフリースクールや保護者らからも意見を募りまとめた内容がこれ(↓)。

hyouryu.hatenablog.jp

■当日は総会ではなくその後の「学習会」で取り上げられた。そもそもやり方がおかしい。個別学習計画を進める側には立てない。そう訴えると、あるフリースクール代表がこう言った。

「うどんを食べない客がなぜうどん屋に来たのか」

■学校の授業を定食にたとえた論がある。栄養満点だけど決まったメニューしか食べられない。もっと自分の好きにメニューを選べたらいい。それが「多様な学び」だとそう聞いていたのだけど、フリースクールの「学び」ってうどんだったんだ。フリネットは全国のうどん屋があつまる組合だったのね。で、子供にうどんを食べさせるべく法律をつくったのか。

■食堂も喫茶店も、なんなら食事を出さない店も含めてのネットワークだと思っていたが勘違いだった。老舗のうどん屋の不始末に抗議する様子もない。それでうどん組合を抜けたが、いまも子供にうどんを食べさせようとがんばっているようだ。「うどんを食べたら定食を食べた扱いにします」「自治体でうどん代金の補助をしてほしい」「うどんを食べて社会的自立を」。JDECにも全国のうどん屋さんが来て、新メニュー自慢でもするんだろう。

(食べ物のうどんは大好きです。念のため)

■ここ2、3日ですっかり冬景色に逆戻り。気温も氷点下だが、陽射しは暖かい。日が当たっていれば車のエンジンを切っても寒くない。春遠からじ。ボランティアスタッフの訪問が終わるまでしばし車内でまどろむ。