漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

町の小さな学校

■最後のミーティングだけちょこっと見たJDECだが、ぱっと見、知らない顔が多かった。もっとも俺の認識能力なのであてにならないけど、山田の報告を読むと最近できた団体からの参加がけっこうあったようで、間違ってないんじゃないかと思う。福島のフリースクール「方丈舎」の代表、江川さんがフリースクールを「町の小さな学校」と説明したのが印象に残った。

■「今日、何度か言いましたが」と前置きしていたので、そのように自身を定義し表明することにしたのだろう。方丈舎といえばJDECがはじまったころはバリバリの事業型NPOで、江川さんも事業拡大の講座なんぞを担当していたので、この変化はなかなかおもしろい。

■「学校」と銘打ったのは教育機関だという宣言だろう。確かに子ども食堂など「居場所」を謳う団体はここ10年でずいぶん増えた。といって、規模では全国展開する教育産業にはかなわない。ローカルな土地に居をかまえ、地域の人とかかわり、地域の子供の教育をうけおう「町の小さな学校」。それが「フリースクール」というわけだ。ということは、フリースクール全国ネットワークはそのような団体のネットワークということになるのかな。

■「オルタナティブスクール」はどう説明するのか。江川さんに聞いてみたかった。先週からオルタナティブ教育についての学習会をはじめた。「オルタナティブ教育はオルタナティブ足り得なかった」というのがいまの俺の考えで、レジュメにもそう書いた。その先には「フリースクール」の「フリー」はなにが「フリー」なのかという問いがある。この巨大な積み残しをすこしでも減らせるかしら。

■そういや、以前、星槎高校の主催で「フリースクールは必要か」というイベントに出たことがあった。

hyouryu.hatenablog.jp

このときは名前のあいまいさがいい方向に働いているから名乗っていると書いたが、それから二年後にはフリースクールの看板を外してしまったわけで。ここでも何度か書いたように、俺自身はフリースクールのあいまいさを気に入ってもいるのだけど、いまはあまりいい方向を向いてないですね。「校内フリースクール」とかさ。なんだよ。