漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

方向と方策

■「休日は三日必要だ」ってなにで読んだんだっけ。「用事を足すための休日」「遊ぶための休日」「なにもしないための休日」これで三日。たいていは家事やらなにやら用事を足して、残った時間でどこかに遊びに行って、それで終わってしまう。「なにもしない」ができない。

■一方で「なにかしなくてはいけない」なる焦りはおそらく「なにもしない」では解消しない。「やるべきことをした」あるいは「趣味に没頭した」、つまり、なにかして充足感を得たり時間を忘れたりで埋める感じがする。面倒なのは「なにかする」にも方向があって、ずれた方向に行動しても焦りは消えない、むしろ「ムダなことをしているのでは」と余計に気が逸る。

■結局、「休む」ためには方向と方策が必要なのねと書くと、なんだか仕事のようだな。休み方がわからないとの話は子供らからもよく聞くが、「どうなったら休めたと思えるか」「そのためになにをすればいいか」はわりと曖昧だ。方向と方策がわからなかったら、そりゃ休んだ実感も得づらいだろう。行き当たりばったりだもの。休みも仕事もおなじ仕組みって結論はつまらないが、正解は案外つまらなかったりするからな(でも、つまらないから正解ってわけではない)。

原因不明のゆううつがくるまえに
荒川土手にて心をゆるめよう

真心ブラザーズYO-KINGは方向と方策をわりと確立していて(そう見せているだけかもしれないが)、「荒川土手」なんてまさにそういう歌だ。調子が悪かったら待ち合わせも延ばしてしまう。「明日会おうよベストな体調で」なんて言って。まあ、それでも消えないものはあるけどな。いかに生くるべきかとか、将来への不安とか。それはおそらく永遠に消えないもので、追われるのではなく背負っているんだと思うが、負担って点ではどっちもおなじか。