■「札幌市母と女教師の会東区のつどい」に呼ばれて話をしてきた。テーマは「不登校から見えてきたこと…子どもたちに寄り添うためには!!」。去年の帯広もそうだったが、教職員主催の会は「寄り添う」をつかいがちに思う。
そして俺は「寄り添う」がわからないのだ。そう公言しているのにこのテーマを寄こすのは、寄り添う批判をしてほしいんだなと勝手決めして資料をつくった。
■そもそも「寄り添う」と言っているうちは寄り添えない。白を説明するのに「白」という言葉をつかえないのとおなじだ。「寄り添う」を別の言葉で言えてはじめて「寄り添う」とはなにかがわかる。さらに、相手はあなたに寄り添ってほしいと思っているか。許可を取ったのか。同意なき寄り添いはただの押しつけになるおそれがある。
■自分の失敗談を例に「寄り添う」よりはむしろ「距離を取る」。そこから互いに安定する位置を探すのがいいんじゃないかと、おおよそそんな話をしてきた。とはいえ、それができるのは俺みたいにテキトーなポジションの人間だけで、保護者や教師は難しいかもしれない。でも、そういった属性じゃなく、個人と個人の部分で調整できるものもあると思うのですよ。そこを探してほしい。