漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

元に戻る

■そういえば報告していませんでしたが、4月24日付けでフリースクール全国ネットワーク(フリネット)を退会しました。ともに歩むに足る組織ではないと判断しました。組織にとどまり、内部から変えるべきとも考えましたが、昨年の教育機会確保法についての学習会で、ある団体より発せられた「反対する人間がなぜここにいるのか」という主旨の発言と、それをとがめない参加者に、その気持ちもついえました。

■フリネット経由でいろいろおもしろい事業にかかわることができました。中央の情報を知ることもできました。俺や山田はいいとして、ほかのスタッフやボランティアスタッフに影響は出ないだろうか。退会するか否か、半年以上悩んだのですが、ふと思い出しました。始めてしばらくはフリネットには加盟していなかった。日誌をひもとくと2009年1月に入会している。その直前に第一回のJDECがあって、参加するのに、付け焼き刃でフリネットの加盟団体を調べたりしている。JDECでなにか思うところがあったんだろう。それから数えて10年か。

■なぜ加盟していなかったかといえば、必要なかったからだ。北海道にはすでに道内のフリースクールのネットワークがあり、ほかのNPOとのつながりもあり、病院や福祉機関とのつながりもあった。行政ともかかわりがある。いや逆かな。足場をしっかり固めていたから、そろそろ全国のネットワークにも顔を出してみようと思ったのかな。確かにJDECはちょうどいい機会だった。

■お金の問題もあるかもしれない。なにせ貧乏NPOだったので(いまもだけど)、道外でなにかあっても参加できなかったのだ。どうしても出たい研修会が東京であって、報告会開催を条件にカンパを募ったこともある。

■なにが言いたいかというと、要は元に戻るだけということです。むしろ、これを機に札幌市内、北海道内のネットワークをあらためて固めたい。どうせ新型コロナのせいで移動できないしね。そのひとつが一昨年から動いているサッポロ・チャイルド・ライツだし、これでもある。


■全国的にもそういう流れになるんじゃないかな。地場を大事に、ローカルの課題解決に尽力する。もちろん国政には注意を払うし声を挙げるけれど、それだって、ひとりひとりの声を聞いて動くからこそのNPOでしょ。元に戻るだけだよ。

■だからさ、おなじような思いを抱えているフリネット加盟団体があれば一度抜けてみたらいい。元に戻してみたらいい。で、やっぱり必要だとなったら入り直せばいいじゃない。