漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

押しこわし

■昨日は土砂降り。今日も夜に雨が降るという。ここ数日の暑さにこの雨で植物はぐんと育つだろう。野菜が安くなるといいな。スペインでは干魃でオリーブが大打撃を受けているという。オリーブオイルの値上がりは避けられないとか。世界中どこも穏やかに暮らせるといいのだが。

www.hikipos.info

■ひきこもりメディア「HIKIPOS」から喜久井さんの記事。

よくある解説では、「ひきこもり(引き籠もり)」は、「状態(像)」だ、といわれる。「籠もり」のイメージだと、静的というか、止まっているように、感じられる。
しかし、特定の「状態」に、留まっているのではない。
どう守るか、という、切迫した、「活動」があった。

■本文より。不登校も「状態像」だと言われる。俺もそう説明してきた。もとは不登校の理由を神経症に求める見方の否定だった。病気なのではない。だが、確かに「状態」はどこか静的な感じがする。端からは学校へ行かない「状態」が変わらず続いているように見える。だが、子供の内部では押し返したり調整したりで常に動き続けているのかもしれない。

■状態像の説明では、環境への「適応」あるいは「抵抗」が学校へ行かないという形をとって現れているのだとも話してきた。もっとこの「適応」や「抵抗」の部分をピックアップした方がいいんだろうな。もちろん、もっといい適応方法、抵抗手段もあるはずだ。でも、いま手一杯な人は新しい方法を試す余裕がない。誰かが代わりに外圧を支えて、手空きの状況をつくってやらないと。

■じゃあ、なにがそんなに圧力なんだというところで「押しこわし」「壊し人」が登場する。わかりやすい形で現れるとは限らない。「え、そんなこと?」「考えすぎじゃない?」と言いたくなるかもしれない。そこに寄り添えますかとこの記事は問うわけですが、そいつがなかなか難しい。また「子供に寄り添うには」系の講演依頼が来たので、このへんの話をからめてみるか。