漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

学校を休めば出席

文科省のサイトを見ていたらおもしろいものを見つけた。

www.mext.go.jp

■感染不安から学校を休ませたいと相談があった際の取り扱いや、不登校の児童生徒が自宅などでICTをつかって学習を行った際の出席扱いについて、教育委員会や学校に向けたQ&A。感染不安についてはこれまでとおなじ。学校の対策を説明、理解を得る努力をした上で、「生活圏において感染経路が不明な患者が急激に増えている地域で、同居家族に高齢者や基礎疾患がある者がいる」など「合理的な理由があると校長が判断」した場合は指導要録上の「出席停止・忌引等の日数」として記録できる(欠席扱いにならない)。

不登校についてはコロナ禍でも定義は変わらない。子供が自宅などでICTなどをつかった学習をおこなった際は、これまでの通知にのっとって、一定の条件を満たせば指導要録上出席扱いとすることが可能になる。あれっと思ったのはのは次。

上記の通知に基づく取扱いは、家庭にひきこもりがちな義務教育段階の不登校児童生徒に対する支援の充実を図り、学校への復帰や社会的な自立を目指すものであることから、不登校児童生徒に限り、上記の通知に示す一定の要件の下で適用されることに留意してください。このため、感染不安を理由に学校を欠席する児童生徒について、たとえICT等を活用した学習を行った場合であっても、ただちに出席扱いとすることは適切ではありません。また、不登校が必要な程度を超えて長期にわたることを助長しないよう、個々の児童生徒の状況を踏まえつつ、学校外の公的機関等での相談・指導を受けることができるようにするなど指導上の工夫が重要です。

年間30日以上欠席している子なら、家で学習すれば出席扱いになるが、感染不安で学校を休んだ子がおなじことをしても出席扱いにならない。ということは、感染不安で学校を休んだ場合、そのまま30日以上休み続ければ出席扱いの目が出るということだ。積極的に学校を休もうという呼びかけにとれる。

■学校に行かなければ出席になる。不登校と感染不安の欠席をわけるから、こんな変なバグが生まれる。

■ちなみに「通知」とは、2019年10月25日に出た「不登校児童生徒への支援の在り方について」で、当時、学校復帰を前提とした施策が廃止されたと話題になった。だが、今回のQ&Aには「上記の通知に基づく取扱い」は「学校への復帰や社会的な自立を目指すものである」としっかり書かれている。そんなもんですよ。なにも変わっちゃいない。

■2月最後の日は春のような暖かさだった。明日から3月。年度末に向け一気に加速する時期だ。