漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

2011年合同教育研究全道集会その2

不登校・高校中退分科会は久しぶりに高校中退のレポートが出た。退学した生徒をサポステに繋げたことの報告で、やはりというか、元担任の教師の個人的努力によってなされている。教師を助けない学校や教育委員会というシステムは何なんだろうと、こういう報告のたび思う。

■今回が10回目の参加になる合同教研。ずっと同じ分科会に出ている。10年前は教師と保護者の激しい戦いがあった。お互いがお互いを責め、両者ともに傷つき舞台を去った。それから、「発達障害」「困難家庭」の時代が来る。そして昨年あたりから「貧困」がクローズアップされてきた。そして雇用問題。学校だけではない。子供が大人になるまでがとても大変な社会なのだ。

不登校とは個人の問題ではない。子供と環境の相互作用なのだということが、この10年で明らかになったのだと思う。では、この分科会はどこへ向かうか。

■ひとつはレクチャーの場となること。今年も学生の参加が多かった。二日続けて出てくれないのが悩みだが、彼らに不登校問題とは何なのか伝えることは意義がある。また、「母親とどう話せばいいか」という教師の声もあった。保護者、教師に初歩的な対応を伝えるという役目もある。

■もうひとつは運動体になること。子供と環境の相互作用ならば、環境に働きかけねば仕様がない。しかし、これは分科会の主旨に反するだろう。

■ということで、俺の中では転換点になった今回の合同教研だが、ほかの人のことは分からない。