漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

沈黙を破るとき

■「私達は、『東京シューレ不登校新聞社の性加害事件』について、沈黙をやぶる時ではありませんか?」との投稿がfacebookになされた。

x.gd

■三週間で子供を学校に戻すと豪語する団体が板橋区と組んで不登校支援に乗り出すという。瞬く間に反対の声は広がり、板橋区に公開質問状を出した。フリースクール全国ネットワークや登校拒否・不登校を考える全国ネットワークも提出者に名を連ねている。それだけのことができるなら、シューレの事件にだっておなじ動きを見せてしかるべきではないか。そう投稿は訴える。すぐに賛同した。

公開質問状を出し、世論を動かすような力を、私達はもう持っています。
外に向ける目を、内にも向けなければなりません。
それが出来ずして、『子ども達へのケアの担い手』として、いったい誰が信頼してくれるというのでしょうか?

■まずは隣の人と自らの言葉を以て語ろうと投稿は呼びかける。「善かれと思っての世界に向けての言葉は、語りかける相手を失い、人の温かみを失」うと。それを読んで、自分はずっと焦っていたんだと知った。どこか体裁を気にし、早く決着したがった。まったく自分の都合で、結果空回りし人を傷つけた。

分からないことがあったら、何故こんなに分かりにくいのかを、そうなった理由を考えてみてください。
自分ならどうしただろうと考えながら。
そして、「隣の人と」話し合ってみてください。
それこそが、地道な、再発防止の第一歩だと思うのです

実際、驚くほど事件は知られていなかった。思い込みを外し、ていねいに話すことから始めよう。

■投稿を受け、登校拒否・不登校を考える全国ネットワークの理事のひとりが思いのたけをfacebookにつづった*1。加害者擁護をする人、事件追及へのパワハラ的な仕打ちなど、これまでの苦労がしのばれる。今月24日、25日に山形で全国ネット主催の全国大会が開かれる。そこで小さくてもいい。語り合う場ができるといいのだが。

*1:8月20日、投稿は非公開に。21日、全国ネットに触れた部分を修正の上再公開