漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

与太郎の国

■「桜を見る会」の参加者は「募った」のであって「募集」した認識はないという安倍首相の珍答弁に吹き出した。
www.news24.jp

■そんな理屈が通るなら、「相当期間、学校を休んでいるだけで、不登校という認識はなかった」という理屈も成り立つじゃんと思ったけど、これ、実際に言う子がいるもんな。自分は学校を休んでいるだけだ。「不登校」なんてダメな子じゃ断じてない。だからフリースクールなんてところも行かない。そうがんばる子は結構いて、ネタにするにはふさわしくない。

■「いつ学校へ来るんだと質問はしたが、登校圧力をかけた認識はない」というのも考えてみたが、これまた実際に言ってそうだ。いや、そもそもが「腕をつかんで列から連れ出したが、排除とは認識していない」警察、「お金は取られたが、いじめとは認識していない」役人に「いやなら日本から出て行けとは言ったが、差別という認識はない」人たち、「泥酔して意識のない女性とことに及んだが、性的暴行という認識はない」ジャーナリストなど、気づけばそんな話だらけのこの国なのだった。「撤退」を「転身」と言い、「敗戦」を「終戦」と呼び変えた精神は脈々と受け継がれている。

■「寝てるんじゃねえよ。枕もって横向きに立ってんだ」とは落語で与太郎の言う屁理屈だけど、いつのまにか与太郎だらけになってたんだなあ。でも、与太郎は権力志向じゃないからな。権力を持ったバカは始末に負えない。