■千葉県フリースクール等ネットワークから前北海さんを講師に迎えて講演「不登校、社会のミカタ・わたしのミカタ」と不登校について語り合う「不登校カフェ」を、北海道フリースクール等ネットワークで開催したので参加。会場には60人以上の参加者があり盛況だった。
■前北さんは不登校をしていたが、もう当事者としては語れないと話しだした。当事者の時には怒りがあったが30代になっている今は違うという、至極当たり前の理由だ。この考え方はとても大事だと思う。
■講演のタイトルは「不登校への見方を変えて味方になろう」という意味合いがあるとのこと。特に親の会に参加することで子供への態度が変わることが、自分の体験からしても大事なことだと話していた。ただ、一朝一タに変わるものではなく、何度も繰り返し参加して少しずつ変化していくものであり、今回の講演後3曰くらいは子供への態度が変わるといいなと笑いを取っていた。
■ただ、不登校への社会の見方がどうなっているかというと、教育機会確保法制定後で激的に変化したということはない。50年近く早期発見・早期対応・未然防止・学校復帰を掲げて行われてきた不登校対策は、不登校の児童生徒を減らすことは無く増やし続けている。学校のシステムは古いままだし、不登校になった時の居場所の少なさも変わらない。それでも少しずつ、不登校は問題行動ではないと文科省が明言したり、休みの必要性を認める方向には進みつつある。
■少しずつ変わる中で、誰もが居ることのできる学校を作ろうという動きがある。前北さんはこれに疑問を抱いていた。不登校だと、誰もが行けるはずの学校にも行けない自分になってしまうのではないかと言う。学校なりの多様性の認め方を言葉にすると、誰もが居ることのできる学校となるのだろうけど、それにより生まれる苦しさもある。
■講演後のカフェでは深刻な相談も明るい話しもあり、親の会やフリースクール等支援機関の情報が様々出ていた。教育委員会や道立教育研究所の人も来ていたのは驚きだった。(日曜)