漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

わけて対応

雪まつりが終わったとたん急に暖かくなった。直前に大雪が降ったせいで道路わきの雪山が崩れて道が狭い。

■午前中から来客二名。北海道新聞の記者が「多様な教育機会確保法案」について話を聞きに来た。「多様な教育機会確保法案」と書いたが、現在は「義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機械の確保等に関する法律案」という名前になっている。名前から「多様な」が消えて、内容はただの不登校対策になっている。目的には「不登校の子どもの教育の企画の確保」、基本理念には「すべての子どもが学校において教育を受けられる環境の整備」とはっきり書かれ、具体的な内容は、学校の指導充実と学校における支援の充実があって、三番目に適応指導教室の充実からの学校以外の場での学習活動を「把握」と来る。まったく役に立ちません、という話をした。

■もっともあまり強く言えないのは、「多様な教育」に「不登校対応」を混ぜたのはほかならぬフリースクールだからだ。だから、法案に「子どもの権利条約等の趣旨にのっとり」「意思を十分に尊重しつつ、年齢、国籍等にかかわりなく」という文言の残っているうちに、不登校を切り離し、文字通り「多様な教育」機関を認める法律へ方向転換させてやった方がいい。不登校不登校で子供をとりまく社会課題として残っているのだから、そっちは別建てて対応しよう。もちろん、教育機関として進むフリースクールはそのまま残ればいい。

■もう一名はNPO法人共育フォーラムの太田氏。明日の北星余市応援イベントについての打ち合わせ。ついでに新年度の構想について意見交換。それこそ不登校を含む社会課題に取り組む担い手をどうやって増やすか、という話。プレイヤーとともにマネージャーも増やしたいのだ。

■明日は新聞の取材も入るという。資料を準備したり読み込んだり。合間にしおりをつくったり、なんだかんだで、あっという間に夕方になっていた。

共育フォーラム×漂流教室「北星余市を知る」

  • 日時:2月13日(土)13:30-15:30
  • 場所:かでる2・7 1070会議室
  • 費用:無料

これまで多くの不登校・高校中退者を受け入れてきた北星余市高校が今、閉校の危機に瀕しています。先日メディアで「2016年春に90名の入学生がいなければ2018年度入試の生徒募集から募集停止措置をとる方針を持つ」と報じられました。
その後、Facebookでは「北星余市の存続を願う会」が立ち上がり、多くの卒業生・保護者が存続を願う声を上げるようになりました。また、関係者でなくとも北星余市の実践を知る方々は同じように北星余市の存続を願っていることでしょう。本企画はそんな存続を願う人々が集まり今現在の北星余市の実践を知るためのものです。
「時間割はどうなっているの?」
「寮生活の費用は?」
「本当に親元を離れて生活できるの?」
等々、素朴な疑問に答えていただき、一人ひとりが具体的な情報を知ることが北星余市存続のための一歩となると考えます。北星余市の存続を願う方、一緒に行動してみませんか。