■何度も話しているが書いていないと思ったので、フリースクール支援を考える際の軸足の一つとなるので、「不登校が増えているのはなぜですか」と問われた時に話していることを、ここに書いておく。
■資料にしたのは、文部科学省の学校基本調査の年次統計だ。ここには、昭和41年からの不登校児童生徒数の推移がExcelファイルで載っている。まず、小中学生の不登校人数は、昭和41年の16716人から49年の9961人までは、漸減している。そして、昭和49年を最低値として平成13年(138722人)までは実数で増えているが、その後は大勢として減少傾向にある。平成25年度は119365人である。
■これを全生徒数に対するパーセンテージで見ると、昭和40年代半ばのベビーブームによる小中学生増加が起こる昭和60年前後まで0.1%程度だったが、その後の生徒数減少に伴って減少するのではなくパーセンテージは増加。平成10年に1%に到達する。その後は平成13年に最大の1.23%に届く。しかし、平成10年から25年の間、1〜1.2%の間を推移している。
■ここからわかること
■特に、この2が重要であると思う。不登校が社会問題化した80年代以降、管理教育・ゆとり教育・土曜日の休日化などなど色々な教育の変化もあり、社会情勢的にも成長の基盤が変わってきた中で、不登校の出現率は一定を保つようになってきたのだ。これは、日本の教育システムが必ず1%強の不登校児童生徒を生むものだと考えていいだろう。逆に、98%以上の子供が通学し続けられるというのは、学校教育が大きな問題を常に抱えているという認識を改め、学校は実は多様性を包含している場所だと考えた方がいいということではないか。ひとまずここまで。