漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

政策比較その二

■眠さの芯がずっと頭の奥に残っているような感じで過ごした。こういう日は風邪の引き始めであることも多いので、いやだ。雪かきもしなきゃならないしね。

■夕方から8月に話をさせてもらった「北海道の楽しい100人」に出席。「ソトコト」という雑誌の取材が入るとのことで、「100人」にこれまで出たところの写真を撮ったり話を載せてもらえるらしい。とりあえず、あいさつをして写真は明日漂着にてとのこと。

■ちなみに、今回の登壇者で一番自分として面白かったのは、「北海道裏観光ガイド」なる本を作った編集者の話。「編集」という行為が素材を組み合わせることで目的に到達すること、という話だったが、これは今のような活動を自分がしていることにも当てはまるな、と思った。不登校や引きこもりで無くても、自分にとって気にかかる素材を組み合わせて、食べていく算段を付けられるならそれでよしという思いは、ある。あいや、漂流教室を止めますということではないですよ。

■さて、政策比較その二
日本未来の党 未来への約束

● 離婚・別居時に両親が子どもの共同養育計画を作成することを義務化する。
● いじめの撲滅に向け小・中学生への「心の教育」を実施する。

ここは31万円也のバウチャーが目立っているけれど、注目したのは違うところ。離婚・別居で単親家庭になった時には、親権を母が持つことが多く、貧困家庭となる割合が高いのは広く知られているだろう。そこで「共同養育計画」の義務化というわけだが、果たして、これから別れようとする夫婦間でそれを語り合えというのは現実的であろうか。計画を作るのは良しとしても、養育費を払うというだけでも出来なくなる人が多い現状を考えると、計画を実行できる人はとても少ないのではないか。これを実施するには、離婚後の家庭全体をバックアップするような機関が必要ではないだろうか。

また、いじめを心の問題だけで捉えるのは共産のところでも述べた通り。やめて。
国民の生活が第一 第二次基本政策検討案

3.教育基本法の改正
地域の特性を生かした教育を推進しつつ、国を愛する心や宗教的感性を涵養する。すべての結果に対して、最終責任を国が持つ体制を構築し、権限の分散から生じる教育の無責任体制を一掃する。

自民が隠しているであろう教育基本法の改正を、素直に言ってますね。素直に出している分、優しいと言ってもよい。でも、ダメ。これがあるので、自分の中では自民・維新と並んで投票してはならない党となっている。

社民党 選挙公約

○教育に地域格差をもたらさないよう義務教育費国庫負担制度を堅持し、2006年に3分の1に引き下げられた国庫の負担率を2分の1に引き上げます。

忘れていた!これがあったのだ。これは財政再建の一環として行われたのだけれど、財政再建に役立ったのかとんと見えてこない。そして、地方自治体の教育に対する影響はどうだったのか。ちなみに、近々また1千億程度の国庫負担金削減があるらしいが、金を回したいところに回すための方策になっていやしないか。

後、自民や生活がやりそうな教育基本法の改正があった場合、教育の最終責任者は国になるわけだから、勿論国が全額教育費を払うんだよね?