漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

ゆっくり話そう(フルスピードVer.)

■一昨日の日誌訂正。リンゴ+バナナで洋ナシ、レモン+バナナでライムだそうです。間違ってる、と怒られた。知るか。全部おんなじ味じゃ。

■よくコメント欄に書き込みしてくれるあんみつさんはバンドもやっている。今日はスタジオを借りて練習するというので見学に行って来た。1年くらい前に一度見学に行って、今回が二度目。みなさん上達してました。俺は本当に楽器ができないので、こういう風景がうらやましくて仕方ない。演奏に参加できないうっぷんは練習終了後カラオケに誘って発散。せめて歌で参加できないかしらと、バンド課題曲に怒髪天をリクエストしておく。

■この間の勉強会で、ボランティアスタッフの高橋さんがなかなか面白いことを言っていた。訪問先で沈黙の時間をどうするか、という話で、高橋さん曰く「しゃべる速度をゆっくりにする」。そうすると、話の総量は一緒でも時間が余計にかかる分、結果的に沈黙する時間が減る。俺はよく、手拍子で返事をするのではなく一拍ニ拍置いてから返すといい、というアドバイスをするが、高橋方式もなかなか素晴らしい。早速使わせてもらっている。

■実はこれは沈黙をどうにかするための手段ではなく、相手の話をちゃんと聞くための手段にもなっているのだ。ものの本を読めば「相手の話すことを否定せず受け止めなさい」なんてことがよく書いてある。じゃあ、どうやったら受け止められるのか。例えば話す速度をゆっくりにすることがそうだ。相手が何を言いたいのか何を言おうとしてるのか、簡単に返事をせずよく見極める。言葉だけじゃなく態度からも読み取る。それには時間がかかって、その時間を確保するためにゆっくり話したり、一拍おいてからの返事を心掛けたりするのだ。

■話し方の技術、というのは自分を守るための技術だと思う。それが「相手の話すことを否定せず受け止めなさい」だけだと、その結果として相手がこうなるといった因果関係を説くことになって、相手をどうにかする技術になってしまう。その辺、どうやって伝えたらいいかというのが最近の俺の考えていること。

■カラオケの帰りにYO-KINGのアルバム「音楽とユーモアの旅」を買う。1曲目から、
 ♪心も体も軽くなりたい 余分な力はいらない
なんてガンガン肩に力を入れて歌っていて、その辺り共感を覚える。山田玲司もそういう感じがあるな。結局、俺はそういうのが。いま聴きながらこの日誌を書いてるんだけど、「リラックス」とか「フワフワ」とかあちこちで歌って、あ、また、
 ♪ゆっくりと動こうぜ 何も急ぐことはない 
  たっぷりと味わおうぜ 力を抜いて楽しむよ
なんて言ってるよ。でも力入ってるよ。ははは。そうそう、だから結局、そういうのが好きなんだよ俺。ここまで書いてからもう一度最初から読み直したら、やっぱり俺もゆっくりゆっくり言ってやんの。そうだよ。ゆっくりと動こうぜ。力を抜いて楽しむよ。(と力いっぱいフルスピードで宣言)