漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

教師の心の中のヤバイやつ

■午前中、相談支援パートナーで行っている中学校に新学期の打ち合わせ。昨年度途中から「校内フリースクール」をやると当時の校長が決めて、不登校支援の新たな試みとして市教委が全市の中学校に配布しているニュースで知らせていた。打ち合わせではこの扱いについて話した。

■昨年度市教委から漂流教室に見学に来た時に自分はこの件を話題にして、うまく行けば先進的な不登校支援策になるが、下手すると別室登校の名前を変えた勉強をさせる場になっておしまいに成りかねないという警鐘を鳴らしてはおいた。果たせるかな、今回学校が出してきた運営の方針は、下手をしたものになっていた。「フリースクール」の名前とつながるのは、好きな時に来て帰っていいという使い方の部分のようだ。別室登校の生徒に対して教師は何曜日の何時間目に来るのかを約束するが、それを生徒に決めさせるのが「フリー」ということらしい。しかし、これは既にほとんど同じ運用をしている。そして、場所は個別の座席をパーテーションで仕切り、他の生徒と交流することはできないようにした上で、何を学習するか決めて教科担任からプリントをもらってやらせる、という。仕切りも縛りもなくいられた以前の別室登校の方がよっぽど自由さはあった。こんなのにも関わらず、退職教員の相談支援パートナーの中には「縛りが無いと流されて来なくなる」という話が出てくるのだから、教員という職業に就くと心の底から人をコントロールすることを至上命題として生きるようになるのだな、と思った。

■幸いなことに、最初からパートナーをしている同僚が自分と共に、これでは何がフリースクールだかわからないという話しをして、再考を促すように校長に話をした。まあ、その同僚も退職教員であり「フリースクールというのがよくわからんから止めろ」ということらしいのだけど。きっと「校内フリースクール」という名前だけに踊らされて、教員が心の底に抱いているプリミティブな生徒指導への思いを具現化する空間が錬成されたのだろうな。

■終了後、住民票を取りに区役所へGO。転入出の時期で100人待ちであった。その後マンション管理人室に行き、車庫証明の書類を作ってもらってから太平にあるディーラーまで移動。大体徒歩で動き、10kmほどになった。夜は夜勤先まで走り、一日随分運動した日になった。(水曜日)