漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

星友館中学校開校

■東区にまたヒグマが出たとの情報が。ひー。傷つけず傷つかず山へ戻ってくれ。うっかり豊平川に出ちゃったら漂流教室の事務所でも、我が家の近くでも、どこでも来れちゃう。


■話は変わって、北海道初の公立夜間中学校が開校した。札幌市立星友館中学校。先日、入学式がありニュースに取り上げられていた。

■さまざまな事情で義務教育を受けられなかった人たちに学習の機会を提供する。学びのセーフティーネットとしての機能が期待される。そう語られる言葉に複雑な気持ちがわく。いや、それ自体は喜ばしい。その裏で、これまでも要望はあったのにずっと動かなかったじゃないかと思ってしまう。

■自主夜間中学校「札幌遠友塾」設立が1990年だ。およそ30年前。会場にしていた市民会館の解体が決まり、教育文化会館を経て現在の向陵中学校に居をかまえる。札幌市との交渉はずいぶん難航したと聞いた。

■動きたくても根拠となる法律がなかったのかもしれない。札幌市議会も道議会も国に法整備を求めるの意見書を出している。そう考えると、やはり教育機会確保法は大きなエポックメイキングになったのだろう。この日誌で何度も文句を言ってきたが、夜間中学校には有意義な法律だった。

■本当になんで不登校とくっつけちゃったんだろうと思う。「学びたい」に応えての「教育機会確保」なんだろうけど、不登校は「休みたい」が挟まる。せめてインターナショナルスクールやシュタイナースクールに通っているが、制度上「不登校」にされてしまっている子を対象にしていれば、こんなに混乱しなかったものを。そこへもって周囲の「学ばせたい(休ませたくない)」が入り込んで、もうてんやわんやだ。

■あらためて不登校対策は熱心で公立夜間中学校設置は進まなかったのってすごい。学びたい人には学ばせず、休みたい人には休ませず。学びたい人が学べる、公立夜間中学開校はやはりいいことなのだ。まだまだ数は足りませんが。それに、ちゃんと見張っていないとこんなことも起きるからね。

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