■NHK「視点・論点」を見た。「子どもが『学校へ行きたくない』と言ったら」というテーマで不登校新聞の編集長、石井志昂氏が解説する。
■リンク先に文字起こしされているが、簡単に説明すると、子供が学校を休みたいと言い出したら、
- 「わかった」と言って休ませる
- 休んでいるあいだは「かぜをひいた時とおなじように」対応
を基本とする。また、普段の心がけとして、子供自身は自分の不調に気づきづらいため、様子の変化に注意を払ってほしい。そのためには雑談の時間をつくるとよいと述べた。
■そのまま長期欠席になった場合の心構えとしては、
の3点を挙げ、不登校は「弱い子」や「怠けている子」がなるものではない。誰でも不登校になり得るし、その後も多くは「ふつうのおじさん、おばさん」になると締めた。総じて『「学校に行きたくない」と子どもが言ったとき親ができること (ポプラ新書 い 9-1)』に沿った内容で、教育機会確保法に触れなかったのは時間の問題か、それとも今回は「休ませる」ことに焦点を絞ったのか。
■大筋は同意するのだが、言葉のはしばしに微妙なひっかかりがある。たとえば「不登校を覚悟する」。保護者から見れば「覚悟」なのかもしれないけれど、やはり不登校は問題だと述べているように見えないか。あるいは「知識のない人」は不登校はひきこもりになると勘違いするとのくだり。確かに不登校からひきこもりに直線は引けないが、ひきこもりにならなかったならなんなのか。偏見を解こうとしてうっかり差別してしまうことがある。不登校のその後はいろいろだという話をしたかったのなら、あえてひきこもりに触れずともよかったんじゃないか。
■茂木さんからは、「失敗」という言葉はここでは読みたくなかったと感想が来た。確かにかなり強い言葉だ。取り返しがつかない印象を受ける。
■他人のふり見て我がふり直せ。さて、自分はどう話しているか。「Q&A」にはなんと書いたか。ブラッシュアップの種はつねに転がっていますな。