漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

追悼

■1月にコロナに罹患した東京の知り合いが、月曜日に急逝した。土曜日に花見に行ったことをネットに上げていたが、夜に発熱したようだ。それで119に電話しても病院には搬送されなかったのだという。翌日曜はTwitterでは大河ドラマの感想なぞ書いているくらい普通だった。なのに、亡くなった。

■コロナに再感染したのか、後遺症なのか(退院後調子悪い旨を度々書いていた)はわからない。しかし、コロナに罹患すると体力がかなり落ち、命の危険が格段に上がることはわかった。気をつけなければ。

■彼は自分とは同じ中学校の先輩後輩にあたる間柄だった。漂流教室を始める前後に相馬経由で知り合った。猫が好きで、もみじにも会ったことがあり、亡くなった時は悼んでくれた。北区屯田のローカルな話をよくネット上でして、札幌に来た時には太平のビクトリアステーションで飯を食った。彼は漫画家で、そこでこれから描くという作品のネームを少し見せてくれた。持病があって中々描けずにいて、結局そのまま逝ってしまったのだけど。東京に行った時には、高円寺の古着屋や飲み屋に連れて行ってくれた。彼が昔から関わっていたサブカル・左翼関係の話をずっと聞かせてくれた。

■昔から敵も多いが味方も多いという感じの生き方をしている人で、ネットには死を悼む声から死んで良かったという声まである。ただ、たくさんの衝突は彼なりのコミュニケーションの取り方で、彼ほどにぶつかった相手からも死を悼まれる人間を自分は知らない。衝突しながら進んでいくエネルギーを、オタク趣味や漫画、料理、音楽、酒、恋愛、様々なものから貪欲に得ていくという生き方だったと思う。全力で生きていた人だったな、としみじみ思う。(木曜日)