■9月30日の山田の日誌に補足。ミーティングE「こどもの権利擁護研修」で話し合われた内容はフリースクール全国ネットワークで吸い上げ、なんらかの方針を示すとのこと。俺の聞き間違いでなければ、最後にそう言ったはず。
■研修の進行を担当したのは寺子屋方丈舎の江川さんで、方丈舎で実際に使用しているヒヤリハットの報告書や、コンプライアンスチェックシートなどを公開、かなり突っ込んだ話をしようとしていた。すべての事故を防げるわけではないが、人が故意に起こすものであれば防ぐことはできる(防がねばならない)という強いメッセージを感じた。スタッフ受入れの際の誓約書(セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンが協力している)、平時のスタッフ研修、外部の相談機関確保などなど学ぶべきところはたくさんあるのに、フリースクールでの人間関係のつくり方に話が流れてしまったのが残念だった。もっと組織づくりに集中してよかった。なんの話になっても「フリースクールの特殊性」、「個々の団体の特殊性」に持って行こうとするのがJDECのよくないところで、結局サークル活動から抜けられない。この件もそうだし、話題の「評価」にしたところで、サークルから事業体への転換はどうしたって必要になる。それをサポートするのが中間支援組織の役割だ。全国ネットワークの示す「指針」を待つ。
■参加者は20名で、JDEC全体の3分の1があつまった計算になる。関心の高さがうかがえる一方、隔靴掻痒の感が拭えないのは例の事件の話題が出なかったからだが、和解条件がわからない以上、JDECという(建前でも)オープンなあつまりで突っ込んだ話をするのは難しい。この研修だけは関係者のみのクローズドなものでよかったかもしれない。(でも、関係者内でなにもできなくてのJDECなんだよな。変だよな)
■とはいえ、資料にある「事故が起きた場合」のこれ(web用に少し体裁を変えてあります)。
- やるべきこと→信頼
- 検証する(経過を追う)
- 原因・因果関係を明確にする
- 再発しないようにする
- 情報を開示する
- やってはいけないこと→不信感
- しっかりと検証しない
- 事件を隠す
- 内部での検証共有をしない
- 事件をなかったことにする
- 情報を開示しない
やるべきことをすれば信頼につながり、やってはいけないことに走れば不信感を生む。当たり前といえば当たり前だが、その「当たり前」を資料のまとめにもってきたのは、はっきり非難だろう。あとはその団体がどうするかで、いま、たまたま重大なインシデントが起きていないほかの団体がどうするか、だ。うちも研修のための助成金とれたんだった。動け動け。