漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

アベマサハル

■書こうと思ってたことがいくつかあったんだけど、あまりのことに吹っ飛んだ。道教委が道内の教師にあて、こんな調査をしているという。

アベ政治を許さない」と書かれたクリアファイルが北海道立高校の職員室の机に置かれていたのをきっかけに、道教育委員会が札幌市立を除く道内の全公立小中高の教職員を対象に、配布を目撃したかを尋ねる調査をしていることが16日、道教委などへの取材で分かった。ファイルは北海道高等学校教職員組合(道高教組、国田昌男委員長)が組合員に配布したもので、道教委は「政治的行為」とみて問題視。道高教組は「調査は威圧的だ」と反発している。

 道高教組によると、A4判のファイルを8月、各職場の支部などを通じて全組合員約1500人に配った。9月29日の道議会予算特別委員会で自民系会派の道議が、職員室の机の上に置かれていたケースがあるとして「教員の政治的中立が保たれるのか」と質問。道教委は、このようなケースを少なくとも五つの高校で確認したとして実態を調査すると答弁した。人事院規則で禁止されている公務員の政治的行為に当たる可能性があるとしている。

 道教委は10月14日付で、教員が校内でファイルを配布したり、使用したりしているのを見たことがあるかを尋ねる調査票を配布。記入例として「9月上旬ごろ、職員室内の○○さん(氏名が分かる場合は記入してください)の机上に、クリアファイル10枚程度がまとめて置いてあった」などと提示。無記名で、回答は任意としている。(毎日新聞 10/17)
http://mainichi.jp/select/news/20151017k0000m040188000c.html

■実際のアンケート用紙と思われるものも見た。趣旨を読むと確かに、職員室の机の上に「教員の政治的中立性を疑わしめる」ファイルが置かれていたので調査することにした、とある。まったくもってくだらない。教師が自分の政治思想で採点しているのならいざ知らず、政治的な主張や思想が書かれたものを持っていたって、話題にしたって、そんなものは個人の範疇で「教員の政治的中立性」にはなにも関係がない。

■「無記名による報告」を求めているのがよけい気持ち悪い。なにか問題があるとして、それを正面から取り扱わず密告推奨するなんて。

■かろうじて良心を感じられるのは、「見たことがない場合は報告書の作成は不要」らしい。こんなものに時間と神経を削られるのは本当にバカバカしいので、全道の先生方は見たはしから鼻でもかんで捨ててしまえばいいと思う。または、「政治」に「まさはる」と振り仮名をふっておけばいいんじゃない。アベマサハルくんを糾弾してるのです。マサハルくんはウソはつくわ、約束は守らないわ、全国的に迷惑をかけてどうしようもないヤツなんです。

■はじめは「どんなファイルを持ってたって、そんなのどんな服を着ているかと同じで、調査するようなことじゃない」と書いたのだが、服装もうっかりすると「教師らしい服装」を調査され、処分されるかもしれない。状況は予想よりかなり悪いと思う。(10/19昼)