漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

不登校人数のこと

文部科学省が出した不登校の小中学生の数について、茂木さんと話したことを漂流通信に対談として載せた。PCやスマホなら、サイトトップの「漂流通信」から読むことができるので、ぜひ見てほしい。

■長いことやっているから専門家みたいに言われるけれど、始めたばかりのころは、その数字から何を読み取るか、新聞報道はどういう意味なのか、相馬やスタッフと話をして考えていた。茂木さんにもそういう感覚を持ってもらえたらいいなと思う。

■ちなみに、専門家ということで、六日の道新に載る前に記者さんから電話がかかってきて、その件についてコメントを求められた。記事にはならなかったので、どういう話をしたか大略を書いておく。

  • 前年比では不登校の人数が増加しているが、割合的には十年以上1パーセント強で横ばいの推移であり、ずっと増え続けているようなイメージは間違いであること。むしろ、一定数の不登校が必ず出るのが日本の教育システムであると理解する方が合っている。
  • 不登校の場合、学校に行かなくても良いという指導が一般的になった」という言説は、子供や親・学校が楽になるイメージを持つが、決してそうではないこと。親・学校にしてみると、登校刺激を与えない指導が専門家によると「正しい」とされるからしていることもよくあり、自分たちの本音とは違う「正しい」指導を行わねばならないという苦しみを味わい続ける人もいる。また、「行かなくてもいいけれど、○○はすること」のような条件付き不登校許可などを出して、「本当は学校に行ってほしい」というメッセージを子供に送り続ける場合も多い。そうした場合には、子供も親・学校の意図をくみ取って、心を痛めやすい。不登校している時間に完全に安心して休めているか、注意深く見る必要がある。

■通信作成後、久しぶりに訪問した先でマリオカート8を初めてやってみた。何回か走るうちに徐々に上手くなっていくのは楽しい。

■夕方より、大学時代のバイト仲間と家で軽く飲んだ。子育ての話などする。親に鉄道オタク成分が無くても子供がそっちに傾くのはなんでだろうね。(火曜日)