漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

楽しくなくていい

■『3月のライオン』4巻がとても面白い。羽海野チカのマンガは大人が優しいんだよな。近づくでなく離れるでなく、ギリギリのところで子供を見てる。だから、その中で子供は存分に楽しんだり苦しんだり出来る。そんでいつか飛び出すんだろう。自分も大人になろうって思って。

■訪問1件。通い出して5年目になるのか。ここ3年くらいは、新年度のたびもう終わるんじゃないかと思ってるのだが終わらない。何か必要なものがある…のかな。よく分からないが、まあ別に構わない。

■昨日のミーティングでも話したが、漂流教室の訪問は、スタッフと子供とが二人三脚でひとつの目的に向って進むようなものではない。例えば家庭教師なら、高校合格のような明確な目標があって、達成することで関係が終わる。ところが、漂流教室は「関係をつくる」こと自体に注目するから、これといったはっきりした終わりがない。常に変化しながら続くだけ続く。終わるときは突然終わる。子供の方に来てもらう必要がなくなったときだ。

■だから、関係を固定してしまうようなことは避けたい。危ういのが「楽しい」という感覚で、なまじ盛り上がるだけに、その距離を維持しようとしてしまう。子供と同じ趣味を持つ、というのも良し悪しで、楽しさに目がくらみ、そこに相手を縛りつけて気づかないということがある。趣味が合ってすごく盛り上がる、とか、訪問が楽しくて仕方ない、なんてことが頻繁にあるようだと怪しい。子供は楽しくてもいいが、こっちは楽しくなくてもいいんですよ。だって大人だもん。(もちろん楽しくったって悪くはないけどな)

■というような、あーでもないこーでもないミーティングは第一水曜と第三木曜、どちらも19時から漂着教室でやってます。

■札幌自由が丘の「YOUスペース」があちこちの区民センターで出張懇談会をやるんだって。しまった。先を越された。ちょっと混ぜてくれないかなー。合同でどうだろう、とずーずーしく。