漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

あこがれはまたの機会に

伸び

■夜中にふと目が覚めた。外からアメリカザリガニのツッコミのようなキーキーした声が聞こえてくる。うつぶせの状態から起き上がろうとした瞬間、左肩から背中にかけて、何かが乗っかったようなズシリとした重みを感じた。驚いてじっとしてると、さらに強く締めつけてくる。まさか、これが噂に聞いた金縛りか。あの、あこがれの。とうとう俺にも金縛られる日が来たんだな。怪しい声も聞こえて、いかにもなムードだしな。感激だ。

■どれ、試しにちょっと仰向けになってみよう。本当に動けないのかな。えい。あれ。できちゃった。

■ワクワクしたのがダメだったのか。改めて考えるに、締めつけられたように感じた部分は、ギターのストラップがあたる場所だ。キーキー声はいつの間にか聞こえなくなっていた。

■訪問先で初めて「俺」という一人称を聞く。これまでは「私」だった(男の子です)。だから何ということはないが、さりとて何もないわけではない。さて来週はどうなるか。漂着教室では「真似」と「個性」について、はたまた「哲学とは何か」について質問され、分かったような分からないようなムニャムニャしたことを話す。いや中身はしっかりある話だ。ただ、すっきりしない加工を施してあるだけだ。

■オリンピックやワールドカップのたび同じことで怒って、いいかげん自分でもうんざりなんだけど、それでも言う。「感動をありがとう」はヤ・メ・ロ。もうどんどんエスカレートして、「感動させていただきありがとうございます」なんてことになってる。感動はさせていただくな。お礼も言うな。感動くらい自分の責任でしなさいよ。