漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

「ひとり」の才能

ビニル草履

■訪問先の子と、ビニールの荷造り紐で草履を編んでいる。特に理由があるわけでもなく、部屋に紐があったのでなんとなく始めたのだが、最近気がついた。ひょっとして今って草履を編むの流行ってるのか。なぜって、本屋にたくさん本が並んでるのだ。意図せず流行に乗ってしまい、威張りたいような悔しいような。それはそれとして、ビニール紐はすべって編みづらいので別なのに変えたい。

■「漂着教室」には子供がひとり。ひとりだと退屈そうだ。一緒に何かやるのもいいが、ひとり退屈を味わうのも悪くない。「社会性」もいいが、常に誰かと一緒というのもそれはそれで偏っている。他人がいてもひとりでいる、ひとりでいられる、というのも能力だ。

■ひとりを好む、または大勢が苦手な子は割りと見るが、では彼らがひとりで過す能力に長けてるかというと、そうでもないことも多い。「ひとり遊び」というのは才能なんじゃないかと思うときがある。他人と触れ合うためのフリースペースだが、他人がいるからこそ、ひとりで遊ぶ才能を伸ばすことも出来るんじゃなかろうか。それこそ草履でも編んでたらいい。

■一方、ひとりでいさせられる、というのはこっちの度量で、こいつも簡単そうで結構難しいのだった。