漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

指導はいるか

立体ジグソー

■もう水曜か。ここのところ一週間がやけに早く過ぎるな。

■今朝の道新に、ある市立高校の遅刻対策の記事が載っていた。遅刻指導週間を設けるのではなく毎日指導することにした。校門ではなく通学路に教師が立ち、声をかけた。遅刻した子にはその日のうちに反省文を書かせる。遅刻三回で保護者連絡。交通機関の遅延届けは認めない。これで年間一万件を超えていた遅刻が五百件以下に減った。そういう記事だ。読んで嫌な気持ちになった。

■嫌な気持ちのままだから、これから書くことはまとまっていない。そこまでして遅刻を止めさせねばならぬのか、という思いがある。遅刻しても良い、ということではない。高校生に遅刻の指導をすること自体、下らないものに俺には思えるのだ。

■どの授業にどう出ようが、高校生になったらそれぞれの勝手じゃないか。もちろん、それとは別に仕組は存在する。生徒が遅刻してきたら黙って回数をつけていればよい。一定の回数に達したら欠席扱いにすればよい。欠席が規程日数より多ければ留年にすればよい。遅刻がたたって卒業出来なくたって、誰が悪いわけでもない、本人の都合だ。これは指導ではない。仕組がそうなってる、というだけだ。

■以上は学校の現状を一切考慮していない。一律にこんなやり方で通せるとはもちろん思ってないが、反省文を書かせたり毎日通学路に立ったり、そこまでの手間をかけるようなことにも思えないのだ。子供じゃないんだから、遅刻がいけないことくらいは分かってるだろう。遅刻してどうなるかも知ってるだろう。その後はそれぞれの領分だ。大学生に遅刻指導はしない。同じことだ。

■「妥協はしないが、予鈴と同時に目の前で玄関を閉めたり、遅刻者を怒鳴ったりはしない。締め付けでなく、自ら改めてもらうためという」と記事にはあるから、その点は押さえてるようにも見える。「遅刻の激減につれ、生徒のトラブルばかりか保健室の利用も減った。昨年一月に始めた服装指導も成果を上げており」だそうで、下らないどころか、遅刻指導は重要だと反論されるかもしれない。しかし、毅然とした取組というよりは、むしろ過保護に俺には見える。だいたい教師も大変だろう。ほっとけないのかな、高校生なんだから。


■上の割れた卵みたいなものは、球形の立体ジグソーパズル。540ピースを組み上げると月球儀となる。びっしり地名が書かれていて、それを目印に組んでいくのだが、それより色や写真のピント具合で組む方がやりやすい。パズルは自分の認知方法がほの見えて面白い。

■表面には夜光塗料が塗られていて、夜になるとぼんやり光る。完成したら、部屋の中で月見が出来る。