漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

家庭訪問のこと

■札幌市教委が小中学校の不登校対応をしている教員を集めて行う「不登校対策連絡会議」に顔を出す。もっとも出席できたのは全体会のみで、各区の小中学校が中学校区に分かれて現状を語り合う分科会には出席できなかった。ホンネを言えばそちらの方が気になっているのだが、全体会で札幌市の不登校の現状の資料をもらえただけでも収穫。何より、こうした会議に出席できるようになったことが大進歩。

■内容としては一週間ほど前に新聞発表もあった不登校が微減しているといった話と、低学年の内から積極的に働きかけていこうという話がメイン。また、不登校児童生徒が利用している民間施設としてフリースクールをしきりに強調していたのが印象的だった。

■最後に現状について調査をまとめた人が話していたエピソード。「家庭訪問を親や子供に拒否されたからといって対応に悩まないで欲しい。相談指導学級の人が言っていたが、やってくる子供たちが『うちの先生は週に一回プリント持ってくるよ。いいでしょう』『うちは二回だもんね』と楽しそうに話しているという。実は子供たちは家庭訪問を待っているのだから」そういえば、これは7月の生徒指導研究協議会の席上、相談指導学級の人が話していたことだった。その時も今回も、家庭訪問に失敗した教師を勇気づけようとして話しているのはわかる。しかし、こうした思いこみこそが、表面的で画一的な対応を生み出す原動力ではないのか。それをうれしがる子供や親もいる。でも、そうでない子供や親もいる。さて、これから自分が行こうとしている家はどうなのか。訪問プロパーでやっている身としては、慎重さをまず重視した方がいいと思うですよ。

■夜、漂着教室。FSNのサイトをいじったり。