漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

白状します

■昨日の集会はとにかく、あれだけの団体が一堂に会して話をした、というだけで驚く。適応指導教室フリースクールが共同で行事を行ったり、帯広はなかなかすごいのだ。しかし、見方を変えれば、なんでそれくらいのことで驚かなきゃなんないんだ、という疑問もある。たかがこれくらいのこと、どうして札幌で出来ないんだろう。帯広を良き先例として、こっちはこっちで交渉しよう。

■「PAS星の森スペース」の大西さんとは初めて会う。同じフリースクールネットの会員でもあり、一度お会いしたかったのだが、このような機会があってよかった。会ったはいいが顔を覚えてるのか、と山田から突っ込まれそうだが、会わなければ忘れられないし、忘れたということは確かに会ったという証拠なのだから、それはそれでいいのだ。(「PAS星の森スペース」のサイト、アンテナに追加しました)

■訪問3件。ある訪問先では、英語を勉強するのに教科書じゃやる気が出ないので、英語の歌詞を和訳しよう、と子供が言い出す。何を持ってくるかと思えば、サッチモの「What A Wonderful World」だった。渋いじゃないか。辞書を片手に苦心惨憺訳していた。しかし、電子辞書というのは本当に使いづらいな。生徒に必ず買わせている学校もあるらしいが、気が知れない。

■そうそう、一昨日の日誌で「秋の峠はきれいだろうな」などと書きましたが、すみません、白状します。わたくし、紅葉の美しさというものがさっぱりわかりません。あれは、一応そういうことを書くのが礼儀かな、と思って書いたので、実はちっとも興味がありません。色づく山に感動する人の気持ちもわかりません。利いた風なこと言ってすみませんでした。(10/11)


■書き忘れがあった。帯広の「不登校を考える集い」でのこと。自分は性同一性障害であり、それゆえ学校時代ひどいいじめを受けた。各学校施設はセクシャルマイノリティについてどう考え、どう対策をしてるか、という会場からの発言があった。

■性の問題については、ずっと悩んでいる。例えば、セクシャルマイノリティであることが不登校の原因のひとつであった場合どうするか。それを誰にも言えずに困っていた子が、メンタルフレンドに話すとしたら。いや、そもそも話せるような関わり方をしているだろうか。自身の対応にも悩むし、スタッフへの助言にも悩む。ずっと悩んで答は出ていない。そういうことがあるかもしれない、と日々心に刻んでいるだけだ。こんなに悩むのは、性が人の根幹に関わるものなのに、未だ「見えない問題」にされているからだ。とすれば、とにかく見る努力をせねばならない。帯広でのことは、それを再確認させてくれた。(10/12)