漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

心軽やかな金曜日

■秋の空はスコンと高い。ここのところ雨続きで、灰色の雲に低く蓋されてしまっていたが、今日は久しぶりに晴れた。6日ぶりの晴天。青い空に白い昼の月がスパッと切ったような半円型で浮かんでいた。

■晴れ渡った空の下を、石狩のりんくる目指して走る。年末の道路工事は相変わらず腹が立つが、きれいに舗装し直されて、陽光になめらかに光るアスファルトの上を落ち葉が滑るように舞っている様は、それはそれで趣き深い。

■りんくるでは卓球にバドミントンで汗を流す。卓球少しづつ上達。まさか卓球が出来るようになるとは思わなかった。あんなにホームラン王だったのに。しかし、子供たちの吸収具合にはとてもとても敵わない。みんなどんどん上手くなる。多分、いま最下層にいる。

■いい汗かいて、さて帰ろうとしたら、背後から「相馬さーん」とお年寄りの声。りんくる内には老人施設もある。足しげく通った甲斐あって、とうとう彼らにも顔を覚えられたかと振り向けば、髪の毛が大分さみしくなった「相馬さん」が「はいよー」と手を振っていた。「相馬さん」違い。そりゃそうだよね。まあ、俺もあと40年後にはお仲間に入れてもらえるだろう。その頃には頭髪も追いついてるか追い越してるかしてるはずさ。もっとも、今いる彼らはもう誰もいないだろうけど。

■午後から訪問1件。オームの法則を教えながら、自分も散々苦労したことを思い出す。いつの間に解けるようになったんだっけ。「フレミングの左手の法則」は未だに理解していない。教えてくれといわれたらどうしよう、と恐る恐る頁を繰れば、今の教科書では扱ってなかった。新指導要領万歳。

道教委がまとめている不登校対策実践例集に、漂流教室の取り組みを載せて欲しいと依頼来る。期日12月末。何を書こうか、山田代表と頭を悩ます。嬉しい悩み。思えば、今週は「気の重い月曜日」で始まったのだが、週末は心軽やか。終わり良ければ全て良し。