漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

こりゃだめだよ

■金曜日は訪問をお休みにしてもらって、不登校児童生徒支援連絡協議会にオンライン参加した。参加申し込みの時には長々と質問に答えよと要求されたので、結構しっかり書いて提出した。頑張ったんだからそれなりに意義のあるものにしておくれよ、と思ったがオンライン会議の悪いところを濃縮したような会議であった。

道教委からも不登校対応の実践例を発表する鹿部町教育委員会からも、事前録画した動画を見るだけだった。そこで道教委から紹介されたものは教育機会確保法に基づいた施策ということであろうか、最近作られた「不登校支援ポータルサイト」と12月に出したという「不登校支援ガイドブック」の紹介である。文科省道教委も不登校は減らさねばならないという本音を自明の理として疑うことはしないものだから、不登校は問題行動ではないといい支援は学校復帰を目的としないという当事者ベースの要求を、自己変革のゴールではなく縛りとしか受け止められないでいる。その矛盾が「未然防止・早期発見・早期対応」という方針への強化に現れている。その後の鹿部町からの動画は見終わった後に質疑応答があるわけでもなく、はいそれまでよ。休憩をはさんで紹介される「HOKKAIDO不登校対策プラン」は文科省COCOLOプランを北海道でやりますよ、といった程度の内容であり、たくさんの参加者がたくさん頭を捻って書いたであろう、不登校に対する意見はどこへやらである。

■そして参加者をグループ分けして協議をしてくださいということだが、協議のテーマも誰が司会をするかも示されずにZOOMのブレイクアウトルームに分けられて、話しましょう、である。自己紹介しているうちに終わりになったわ。終わった後のシェアも時間が無いからおしまいとなり、そりゃないよという感想しか出てこない。

■動画なぞはあらかじめ視聴しておいてくださいでいい。いいだけ参加に向けて書かせたものを主催はきちんと読み込んで支援協議の方向性を出しておいて欲しい。その上で、ブレイクアウトルームを使う時間を2、3回分けて意見交換を参加者にしてもらい、適宜反応をみるようなアンケートを使うとかオンライン会議がダレ無いような工夫をしてもらいたい。(火曜日)