■10月。しばらく休みになっていた日曜のスタッフ送迎も復活。通る道はおなじでも草木の勢い、空の色、空気の感触が違う。
■涼しくなって本を読む余裕も出てきた。積んである山をすこし減らそう。
■先日、高齢の女性が漂流教室の事務所を訪ねてきた。あるフリースクールの代表を知っているかという。
■その人なら知っている。すでにフリースクールは閉め、本人も亡くなられたのじゃなかったか。
■そのフリースクールの代表は自分が小学校で教わった先生なんじゃないかと女性は言う。ある日ふと思い出して名前を検索したらフリースクールの名前が出てきた。連絡したが通じない。検索結果でほかに出てきたのが漂流教室で、それで訪ねてきた。
■勤務校までは知らないが前身は教師だったと聞いている。おそらく間違いないだろう。そう伝えた。写真はないかと聞かれたが、生憎うちにはなかった。
■その先生のおかげで学ぶ楽しさを知った。本当にお世話になったと女性は言った。クラス写真も見せてもらった。
■何十年も前の変色した写真を手に消息を訪ねる教え子がいる。教師の醍醐味ってそういうところなんだろうな。そして道内のフリースクールの資料をそろえておかねば。いつ何時こうして尋ねられるかわからない。
■クラス写真の「先生」はあまりに若くて俺の知るフリースクール代表とは違ったが、息子さんに似ているとあとから気づいた。もし、この日誌をご覧になっていましたら、写真の先生はまず間違いなくフリースクールの代表だった方ですよ。