漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

記録を

■広島原爆忌。オリンピックにかまけて、ひょっとして中継はないんじゃないかと怪しんでいたが、ちゃんとあった。首相も参列していた。もっともスピーチは散々だった。原爆と原発を言い間違うかね(まあ『原発被害者』はいるけどな)。おそらく一部読み飛ばしているし。意味が通じない箇所があった。

■腹立たしいことばかりで日誌もあまり書きたくないのだ。本当はすべてを記録しておかねばならない。記録をしない、意図的に消そうとしている人たちが政権を担っているのでなおさらに。

■でも、逃げて、今回は別の話をする。三原順というマンガ家の話。札幌出身で、代表作は『はみだしっ子』『Sons』など。若くしてなくなったが、いまだに根強く支持されている。その原画展が開かれているので行ってきた。

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■原画は情報の宝庫だ。印刷ではわからなかったさまざまな技法が見える。感心して何周もした。それでも足りないので、できれば会期中にもう一度行きたい。高校の先輩なのは知っていたが、原画展の年表からおばと小学校の同期だとわかった。興奮しておばに連絡したが、まったく覚えていないとのこと。まあ、そんなもんだろう。三原順の小学校時代の絵日記にきょうだいで「きんきんぼうじゃっこ」をして遊んだとある。「きんきんぼうじゃっこ」とはなにか。主催者もわからなかったらしく、情報を募っていた。もし知っている人がいたら連絡ください。絵には、腕を胸の前でクロスさせ、おそらくケンケンをしている子供が描かれている。ちなみに、おばもわからないとのこと。

■原画は情報の宝庫と書いたけど、デジタル作成が主流になると、そもそもデータが残らない、残っても読み込めないかもしれない。紙に出力しても作業のあとはわからない。展示会では「北海道にマンガミュージアムを」と呼びかけていた。やっぱり意図的に記録を残していく必要があるよね、なんでもね。