漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

卒業式の本来

■金曜は中学校の卒業式でした。式には出られなかったので見送りだけ参加。別室登校の子とも会えた。

■2月末から休校になって、校舎の飾りつけは先生方がやったらしい。むしろ生徒がやるより質が高い。生徒がいない学校で、先生たちだけで工作をしている様子を想像するとちょっとおかしい。なにを考えながらつくってたのかな。

■式もずいぶん簡単なものだったそう。出てない俺がこんなことを言うのもなんだけど、なんていうかな、式典が学校に戻ったように思った。その学校を出ていく人たちがいる。残る人たちが見送る。それが卒業式の本来で、来賓だ挨拶だなんてのはおまけにすぎない。卒業証書授与だって余計なくらいだ。新型コロナの流行でたまたま簡素な式になったわけだけど、これを機にそれぞれの学校がそれぞれの式をつくったらいいんじゃないかと思う。もちろん在校生も交えてね。

■俺がちょっと塗って投げ出したモザイクアートは富嶽三十六景の神奈川沖浪裏になっていた。俺が手がけたのはどのあたりだろう。しかし、卒業の門出に高波に翻弄される舟の絵を掲げるとは意味深な。真意は奈辺にと空想してしまうね。