漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

無料にしてよかった

■さてさて、フリースペースを無料にして本当によかったなあというお話です。

■今回の新型コロナウィルス(COVID-19)で漂流教室はさほど大きな影響を受けていません。一番の理由はフリースペースを無料にしたからです。一時的に利用者の数が減ってもかまいません。もともと利用料収入はゼロだから。ゼロはどうなったってゼロです。なので、一斉休校の際の開室もわりとすんなり決められました。開けたって閉めたって収入に影響はない。だったら開けておいて、さらに状況が悪化するようならそのときまた判断したらいい。

■先週今週といつもの利用者はあまり来ていません。みなおとなしく家にいるようです(素直だからなー)。代わりにボランティアスタッフがよそで関わっている子供たちが来ました。ふだん使っている場所が開いていないからと連れて来たそうです。勉強し、マンガを読み、ゲームをし、ごはんを食べ、体育館で遊んでいました。それを見て思いました。開けておいてよかった。

■今回の一斉休校で子供も保護者も教師も子供とかかわる団体もさんざんに振り回されています。それが、利用者やその家族ではない方々の応援で、ふだんの利用者ではない子供が漂流教室を利用できたというのは、「社会が子供を支える」モデルケースのように見えました。利用料をなくし、賛助会員制度強化へ方針を変えたのは間違ってなかった。

■それもこれも実は寄付や賛助会員として支えてくれているみなさんのおかげです。フリースペース無料化で発生する負担は賛助会員増でまかなうことにし、現在、60名ほどの方々に応援していただいています。漂流教室のスタッフは店番。一斉休校のなか子供が行ける場所を残したのは会員のみなさんなのです。

■もっとも当初の目標はまだ達成されていません。家賃、光熱費など居場所の維持だけで年間100万円ほどかかります(人件費含まず)。目標賛助会員数は200名。さらなる応援をお願いします。せっかくのフリースペースをどう運営するか、開けているのはいいが安全面はどうかなど、ご意見ご要望もどんどんお寄せください。

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