■件の「10億円会議」占い師氏からは釈明の電話があった。札幌自由が丘にも同様の電話があったそうだ。あいまいな問い合わせになった経緯や、いくつかの勘違いが事態を面倒にしたことは理解した。売名や金儲けで企画したんじゃないというのは本当だろう、おそらく。
■それでも彼らのしたことは「ウソ」なのだ。ボランティアをしたいと連絡をしてきて、内容の説明をしたいから都合のいい日に来てくれという返事を、「占いボランティアの許諾を得た」と紹介した。諸々の事情があったかもしれないが、こっちからすればウソをつかれたのに変わりはない。
■ごく普通に、こんなことをしたいと申し込んでくれたらよかったになと思う。そうしたら利用者に訊いて、希望者とマッチングできたかもしれない。でも、それではテレビの企画は通らなかっただろう。エキセントリックに仕立てないと認められない仕組みは、よく見ればそこらじゅうにある。今回がたまたま大仕掛けだったから目立っただけで、NPOが獲得に奔走する助成金だって、利用者の日常に沿った課題では魅力のない企画となって落選する。少しでも素敵に見える装飾を施さねばならない。
■そう考えると、はたして占い師氏や番組を批判できたものか少々怪しい。それでも、ウソをついたかつかなかったかというのは重要な一線だと思う。俺は、やっぱりこの企画には協力できないもの。
■まあ、これとは別にね、作文上手な人へのやっかみがないとは言えないけどね。もっと大風呂敷を広げられたらなと思うこともある。ガバッとでっかく。(3/4夜)