■別室登校の子が来ない。かわりに担任の先生が来てこう言う。「すみません、今日は休むと連絡がありました」。
■いやいやいや。その「すみません」いりません。はじめから、あまり学校に来ない生徒相手の仕事です。来なくて当たり前。そもそも先生のせいで休んだわけじゃないでしょう(もしかしたら、そうなのかもしれないけど)。
■つい、こんな光景を想像します。「ごめん、今日も学校行けない」と子供が親に言う。親は先生に電話します。「すみません、今日もお休みします」。担任が俺のところへ来て言います。「すみません、今日は休むと連絡がありました」。すみませんスパイラル。これで俺が保護者に「すみません、お役にたてなくて」と謝れば、きれいな円環の完成です。
■こんなスパイラルくだらないでしょ。別に誰も悪くない。挨拶程度のつもりでも、何度も「すみません」と口にするうち負い目に変わることもある。自分が悪いわけでもないのに謝らなければならない鬱屈が、怒りとなって相手を責めるかもしれない。とりあえず俺のところで止めておくから、先生は早く保護者に「すみませんはいりません」と伝えてあげて。草の根運動展開中。
■(↑)と、facebookに書いたら読んだ人がコメントをくれた。自分が学校を休んでいたとき、毎朝、親が「すみません、今日は学校を休みます」と電話するのを聞いて、申し訳なく思っていたと。確かにそうだ。謝る親も、それを聞く子供も自尊心に傷がつく。本当にこのスパイラルはやめましょう。誰にもいいことがない。「休みます」「はい」でいいじゃん。長く休みそうなら、行く日だけ連絡すればいいじゃないか。実際、親の会ではそんな話をしてるはず。
■で、ひさしぶりに登校するとなって、「すみません、今日は学校行きます」なんて言っちゃったりしてね。その「すみません」は必要ですか? 一度、点検してみよう。
■ちなみにコメントをくれた人は、10年以上前に俺が訪問していた子です。あのときは小学生だったのに大きくなったなー。