■やたらに道が混んでどこへ行くにも時間がかかる。銀行も人がいっぱいで、いつもの三倍くらいかかった。待っているあいだスマホを見ていたら、ハヤブサ死去のニュースが飛び込んできた。
■一番好きなレスラーは三沢だが、一番魅せられたのは1994年、スーパーJカップのハヤブサの試合だった。中島体育館で生で試合を見たときの興奮は忘れられない。2001年、試合中の事故で頸椎を損傷。全身不随で事実上レスラーを廃業する。それでも懸命のリハビリで補助があればあるけるくらいになっていた。
■しょっちゅう思い出していたわけじゃない。むしろ忘れていた時間の方が長い。でも、常に心のどこかに常にハヤブサはいた。なにかあったとき、ハヤブサだってがんばってるんだから俺だって、と思うことがあった。同じく頸椎損傷からの復帰を目指していた上田馬之助とともに、ハヤブサは心の支えになっていた。それが折れてしまった。だからって崩れることはないけれど、悲しいものは悲しい。
