漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

果たして今は学歴社会なのか

■ボランティアスタッフの関井です。

■教育社会学の授業中に(つまり今)、今の日本は学歴社会なのか、という問いが出ました。端的でシンプルな質問ですが、数十分経った今も自分の中で結論が出ないので意外と深い問いなのだと実感しています。

■この問いに対して韓国からの留学生の方がこのように話していました。「韓国では学歴社会が進み、もはや学歴では差がつきづらくなってきている。そのため現在は学歴以外のもので競争するようになってきた」。現代の日本も全くその通りだと感じました。もはや、ある一定の学歴を持つことに希少価値はなく、それにより学生たちは就活等でも学歴以外の自身の能力や肩書き(留学、資格、コミュ力などなど)をつくる・高めることに必死になり始めているのではないかと。

■この状態を果たして学歴社会と呼ぶのでしょうか。これは多分、じぶんの属する階層のようなものによって答えが変化する問いなのだと思います。一定の学歴を超えた人たちの間において、学歴とは別の競争原理が今働き出しているのだと思います。そしてその階層の中において、学歴社会のその先のその先は、一体どこに向かうのでしょうか。経歴やスキルよりも人柄重視の採用という広告を掲げ始めた企業の意図は何なのか。

■観測されないものは存在しないも同じ。そんな考えはもう終わりなのかもしれない。みたいなことは普段から考えているわけではなく、今日たまたま授業が面白かったのでふと綴ってみただけでした。これから就活セミナーに向かいます。授業出ろよじぶん。