漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

ほかの言葉

■今年はお盆でもうすっかり涼しくて、北海道の夏らしくていい。気持ちいい。

■今週は三人で13日〜15日に交代で休みを取ることにした。完全休養日が一日、来ても来なくてもいい日が一日、来る日が一日(なぜか山田は毎日来ていたが)。俺は13日が完全休養日だったので、手稲山へ登ってきた。実に20年ぶりくらいですよ。

手稲山はかつて金銀銅の採れる鉱山だった。祖母も選鉱場で働いていたらしい。登山道入り口の平和の滝には「韓国人殉難者之慰霊碑」「韓日友好の広場碑」がある。鉱山の強制労働で亡くなった朝鮮人を祀る碑だ。

■山頂からの景色はきれいだった。登りに二時間半、下りに二時間。その後、温泉へ行き、車を置いてビールを飲みに出た。「さあ戦争だ」みたいな勇ましいだけの言葉が週刊誌の表紙をかざる。「平和を守ろう」のかけ声が戦争を止めるかはわからない。でも、「戦争になったらどうするんだ」のかけ声はまちがいなく戦争を後押しする。新しい碑を増やすのかい。山に登って風呂に入ってビールを飲む生活を俺は続けたい。ほかの人もそうやって暮らしていてほしい。だから、そんな言葉は使わないぜ。ほかの言葉を探すよ。