漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

甘言の罠

■ニュースを見てると「来年のことを言えば鬼が笑う」とか「捕らぬ狸の皮算用」とか、ことわざばっかり浮かんできて困る。おじいちゃんか。でも、「甘い話には罠がある」なんて標語、いま使わなきゃいつ使うんだと思うけど。

■そう標語。この国は本当に標語で動く。事故を防ぐために標語。学力を上げるために標語。災害復興のために標語。そしてオリンピック推進のために標語。「おもてなし」って要は「滅私奉公」の言い換えだよね。自分の気持ち次第でどこまでもサービスできる。相手が不満を覚えたとしたら、それは自分の心がけが足らないから。すべてはもてなす側の責任。相手が不在でもどこまでも尽くさせることができる。対象を必要としない気遣い。それが「おもてなし」の心。正確には「おもてなし」スローガンの心。

■太平洋戦争中も多くの標語が掲げられた。似た言葉がこれからきっと出てくる。心した方がいい。


■9月11日。あの日から12年。もう漂流教室開設の準備をしてて、夜、山田からものすごく焦った声で電話がかかってきたのを覚えている。そしてずっと起きていた。12年前のあの出来事は7年後のイベントより報じる価値がないのかい。今日この日でも。

■予定がくるくる変わるめまぐるしい日。まあ、そういうこともあるわな。『トーチソング・エコロジー』買っちゃった。三巻はいつ出るのかの。