漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

進学情報誌のこと

■晴れているが寒い寒い。シフトノブに手が張り付くのも、そうだろう。

■高校進学情報誌が何冊も発行されているが、いわゆる底辺校や過疎の町村にある高校は掲載されていない。進学するために学習が必要な高校という意味合いを持って、掲載を考えているのだと思う。情報誌に載っている広告を見れば、学習塾等教育産業ばかりなのだから、そうなるのも当然だ。結果として、底辺校の取組や地域の高校の実情はベールに覆われたままであり、そういう学校に通おうという人の存在も無いものとして教育が語られることになっているのではないか。

■こんなことを考えたのは、テスト業者から送られてきた情報誌の巻末附録に、初めて底辺校や地域の高校が「過去三年間の合格者 内申ランク別人数」という資料に記載されていたから。テスト業者はテストを受けてもらえれば金を稼ぐことができるから、全部載せて一向に構わないということだ。教育という社会全体で行う必要のある営みが、社会の一部でしかない企業の論理と密接に結びついているのだな。(21日午前)