漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

フリースクール湯治場説

■今日も夜から雨の予報。少し早めに午後から雨だったが、もうそんなに降らなくてもいいよ。

フリースクールってのは、元気のない子が行って元気を取り戻す、いわば病院的イメージを持つ人がいる。それはフリースクールが持つ役割というより結果でしかないと思うのだが、「子供を元気にさせよう」という意図が生み出す治療的バイアスが気にかかる。そこで、フリースクールフリースクール=湯治場説というのを考えてみた。

■湯治だけで病気をすべて治そうという人はいないだろう。しかし、ある程度は薬効もあり、実際病気が好転する人もいる。湯治は自分で選んで行くもので、そこで過ごす時間は自分で決める。中断してまた行きたくなったらまた行けばいい。湯治場も、客がそういうものだとわかって対応する。積極的に「こうやって入って病気を治しましょう」とはやらない。もてなしの心は持っているが、それも長い間付き合う客だからこそ過剰にはならない。

フリースクールもこんな感じがあるだろう。フリースクールが教育のすべてではない。しかし、ある程度は役割を果たしているし、実際公的な教育のレールにまた乗ることが出来るくらいの結果になる人もいる。時間や過ごし方については、全く湯治場と同じだろう。そして、治療するつもりがないところも一緒だ。

■もちろん、この説はフリースクールの実態の一部を言っているに過ぎない。これがすべてではない。しかし、結構上手いこと説明しているようにも思える。

■などなど考えてから、夜に訪問先の調整会議。明日はケース会議二件。今週は会議と講演の一週間だ。