漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

前向きになってみる

■漂着教室でカレーを作り、おいしく頂いた。食事の準備は来ていた子二人に手伝ってもらった。ありがとう。

■その後ネットのニュースで「夜八時以降に食べると太る」とあったので、ダイエットを実行するべく試してみようと決意。現在夜10時。大変おなかが空いております。水でごまかす。

■夕方、訪問先の子と保護者・教師・スクールソーシャルワーカー・ぼくが集まり、最近の様子やこれからについて話し合い。近々修学旅行があり行きたい気持ちはあるのだが、多くの人と一緒に行くのは気が引ける子で、さてどうするという話になった。そこで学校の先生が出して来たのが「お母さんと一緒に車で後ろから着いて行って、参加したいところでは参加する」という案。こんなに柔軟な対応をさらりと行ってくれる学校は初めてだ。その子もはにかみながらうれしそうだった。

■その対応に感心する一方で、これまで修学旅行に行こうと当日まで悩んで結局行くことがかなわなかった子が一人ではなくいたことを思い返す。修学旅行に行けることがある子にとって良いことかどうかは未知数だ。行かないことで安定した数日を過ごす子だっているかもしれないのだ。でも、自分が困っている時にいろいろな手を尽くす人が周りにいるとわかってもらうことは、人生を過ごすことに少しの自信を付け加えていくことになるだろう。今回の集まりの意味合いはそこにあると思う。

■その後スタッフ送迎。とんぼ返りで漂着教室でミーティング。でも来たのは一人。水曜日の都合が皆にとって悪いらしい。今度変えようかと思う。そして、スタッフ送迎。

■鳩山総理が辞任した。自民党政権時代からこれほどの短期間で首相が変わる状況を生み出しているのは、一人一人が作り出していることを国民全体で考えないとならないと強く思う。時々子供と話すのだが、投票するだけが政治に関わるということではない。政治は暮らしの中にあるニーズを集団でかなえる手段であるのだから、漂流教室のような活動だって政治活動の一つとも言える。政府の代表をここまでコロコロ変える国民というのは、政治を自分の手で動かしたいという意思を強く持っていると前向きに解釈してみよう。どこかの誰かではなく、自分たちで自分たちの問題を話し合い解決する、民主的プロセスがこの国にこれから生まれることを期待する。今日は上記のような集まりを持てたから。