漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

進路の話し

■どうもお腹の調子が悪い。嫌な感じだ。訪問一件。その後、スタッフとの顔合わせ訪問一件。来週水曜日より訪問開始。

漂流教室が訪問している子の半数くらいは学校に通っている。しかし、登校していても、学校生活にほとんど全く参加できていない子供だ。中学校の進路相談の際、ぼくらが見ているような子への指導はどうなっているのだろうか。今日の訪問先で子供と話しをしていて、痛切に感じた。どんな話しがあったかは詳しく書けないけれど、これまで見てきた子供の場合でも進路相談=高校進学相談のようになっていて、中学校での生活に困難を抱えてきた人が卒業後どのように生活していくかについては、何も語っていないのではないかと思う。例えば発達障害によって学校生活が難しかった場合なら、福祉の仕組みについてや生活に役立つ社会資源について、又、自身が中学校で味わったであろう人との違いは何であったかなどについて話しをすることは、特別支援教育の一環にもなるだろう。

■小中高…とそれぞれの学校において、子供に教育的に関わることができるのは学校にいる間だけのことだと教師は限定してやいないか。これまでどのように生きてきたのか(過去)、今毎日の生活の中で如何に生きているか(現在)の観察を基に、自分との関わりが無くなった後どのように生きるのか(未来)を想像し、それについてアドバイスすることをして欲しい。進路相談についての話しを毎年この時期に聞く度、どうにもこうにも「なんで次の学校の話ししかしないのかなぁ」と思うので一考してみた。もっとも、それは学校だけでの問題ではなく、世の中全体が進路について考える時に人生を忘れるという視野狭窄を起こしているとも思うけれど。