漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

僕に踏まれた町と僕が踏まれた町

■タイトルは中島らもの本から。そういや「漂着教室」に中島らもの本は一冊もないな。それはイカン。うちの『ガダラの豚』と『たまらん人々』でも持っていくか。

ただ、こうして生きてきてみるとわかるのだが、めったにはない、何十年に一回くらいしかないかもしれないが、「生きていてよかった」と思う夜がある。一度でもそういうことがあれば、あとはゴミクズみたいな日々であっても生きていける。だから「あいつも生きてりゃよかったのに」と思う。生きていて、バカをやって、アル中になって、醜く老いていって、それでも「まんざらでもない」瞬間を額に入れて時々眺めたりして、そうやって生きていればよかったのに、と思う。あんまりあわてるから損をするんだ、わかったか、とそう思うのだ。
中島らも 『僕に踏まれた町と僕が踏まれた町 (集英社文庫)』)


■通信作成、訪問1件の後、またまたケース会議で札幌静療院へ。様々な人が参加するこういった会議では、視点の違いやアプローチの違いなど、主に手法について気づかされる点、学ぶ点が多いのだが、もうひとつ、心構えのようなことでも得るものが多い。あまり精神論的なことは語りたくないのだが、なんというかこう、持つべき基本姿勢みたいなものがあって、で、他機関の人と照らし合わせることで、自分の足りない部分、考えの及んでいない部分が見えるように思うのだ。あれだけ自他を分けろ、自己満足に気をつけろ、と言いながら、会議中に自分の中にそれらを発見してしまうこともある。今日もあった。

■こういったことをスタッフミーティングでどれだけ還元できるかだな。または、フリースクールネット内の研修会や。得たものは提供する。そして別のものを得る。くるくる回していかないとね。循環型社会が大事です。