漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

「友達」のイメージ

修理済みPC

■<と・ざ・ん>の友達と言えるまでに10年を読んで、以前、「ふりーすくーる通信」に寄せた文章を思い出した。「ふりーすくーる通信」は数年前に道新の教育面に連載されていたコラムで、道内のスクールが交互に執筆していた。

ある子に、友達ってなんだろう、と質問された。親友なんているんだろうか、と言う。
その子ひとりの悩みではない、大勢の悩みなのは、新聞にテレビに同種の悩みが溢れていることでわかる。友人関係のもつれから学校に行かなくなった子も少なくない。彼らはそれほど「友」について悩んでいる。
友達ってなんだろう。そう尋ねる子供には、私は先ずこう訊き返すことにしている。「友達」の種類っていくつ知ってる? 「友達」と「親友」。たいてい二種類しか知らない。「メル友」を入れても三つだ。
辞書を引いてみせる。悪い友達は「悪友」。その反対を「良友」。学校での友達は「学友」。職場なら「僚友」。「朋友」「盟友」、「竹馬の友」という言葉もある。尊敬する友を「畏友」と呼ぶ。「親友」と言われるよりよほど嬉しい。
人間関係に悩む彼らは、一方で、それを表す言葉をあまりに知らない。そして、数少ない言葉に自分を当てはめ、当てはまらなくてもがいてる。
友達ってなんだと問う前に、友の呼び名のあれこれを見て欲しい。きっと肌に合う言葉がある。なければないで構わない。言葉がなくったって、関係自体がなくなるわけではない。じゃあいいじゃないか。先に人間関係があるのが正しい手順で、言葉を基準に人間関係を築くのじゃないのだ。

■せっかく書いたが、担当者の「何を言いたいかわからない」の一言で却下された(そんなことないと思うけどな)。それより「友人関係のもつれから学校に行かなくなった子」の子細を書いてくれ、と言われ、それは趣旨と違うと断った。ということで日の目を見なかった文章なのだが、<と・ざ・ん>に便乗して載せてしまえ。江戸の敵を長崎で討つ。いや、討ててはいないが。

■俺はといえば、真心ブラザーズの「ともだち」が19歳の細胞に流れ込んだまま、まだ抜け切れちゃいない。「♪何でも話せる仲だなんて気持ち悪いよ/アドバイスや励ましなんてしたくもないのさ/浅くはかなく素っ気なく/時の流れとともに友達は変わる」。でも、時の流れとともに友達の"イメージ"も変わるよね。


■上写真は、あらかた修理を終え、OSを載せ替えたパソコン。恐らく今日最後の仕上げをして出荷されることだろう。パソコン部部員たちはよく頑張ったな。たいしたもんだ。

■壮ヤングくんより『真説 The World is Mine』全5巻の贈呈を受ける。どうもありがとう。さて、この素晴らしい作品を受け止め切れる子が何人いるかな。楽しみだ。