漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

宿題を片づけよう

花クッキー

■「漂着教室」に来たら、子供の作ったクッキーが置いてあった。きれいな花型、と感心したが、偶然そうなっただけで狙ったわけではないらしい。ホットケーキミックスで作ったさっくりしたクッキーでした。

■レンジで5分で作れるカレーというのもある。ちょっとやってみたいな。

■暗くなってから寺沢くんが来る。訪問先の話を聞く。山田の感じが最近変わったのではないか、という話も聞く。良く変わったのか悪く変わったのか、と質したら、良く変わったというから、じゃあ細かいことはいいやとうっちゃっておいた。

■その山田からのリクエストで、絵本を何冊か用意した。スタッフ研修で使うんだそうだが、気に入ったヤツを持ってきたので、他の人も読んでくれ。


■さて、宿題を片づけよう。「保護者の学校評価」についてだ。ここでの「保護者の学校評価」はこういうものを指す。

「お子さんは学習内容や、先生の指示を理解していましたか」「授業に集中できていましたか」など五項目について記名式で三段階評価を求め、自由記述欄もある。
直接的な授業評価でなく、子どもを観察することを通じて間接的に満足度を問う形となっており、本年度は九月に実施し、来月にも行う予定だ。回答は、別に行っている学校評価アンケートの結果と併せて年度末の学校評価説明会で公開し、授業改善に生かされる。
(〜中略〜)
独立した授業アンケートまで行かなくとも、年一回の学校評価アンケート時に合わせて問う学校は多く、「子どもは自分から勉強するようになったか」「この一年で伸びたか」などの問いを設定し、三−五段階で評価を求めている。

■アンケート結果を公開し授業改善に生かすということで、一見、保護者(と、背後にある児童生徒)の意見が尊重されるようだが、実際はどうか。似たようなものを、チェーン展開の飲食店などで見る。「店の雰囲気はどうでしたか」「接客はどうでしたか」「その他、お気づきになったことをご自由にお書き下さい」。俺はそもそも答えないが、答えた結果がどうなってるかは知らない。客の意見をどうするかは店の勝手で、別にこれを「客の経営への参加」とは言わない。目標設定から関われないものは、ただの「消費者アンケート」に過ぎない。

■消費者の満足度を中心に据えると、運営は競争に傾く。より高い満足はより高い支出で賄われる。結果は「消費者」としての力の差が露骨に表れる。「学校選択制」を考えればわかる。アンケートは、図らずも、学校と保護者を「サービス提供者」と「サービス受益者」に分ける。そうやって保護者(と児童生徒)を「消費者」にしてしまう仕組はおかしいのじゃないか。それが俺の引っかかっている点。

■そして、なかなか書き進まずにいたのは、じゃあどうするか、ということが見えないからだ。「保護者の教育への参加」というなら、新たに始めなくたって、PTAがそれにあたるんじゃないかと思うが、PTAの役割がいまひとつ分からない。思わぬところに無知が隠れていた。

■アンケートを採るくらいなら、いっそ保護者と学校の間に立つ第三者機関を設置した方が効果的なのでは、とも思う。満足度を調べる調べられる、という関係よりは対等な話が出来るんじゃないか。ちょっと中途半端だが、ひとまず終了。