漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

月とテブクロ

筋肉少女帯の曲をはじめて聞いたのは鴻上尚史のオールナイト・ニッポンだった。当時、大槻ケンヂが水曜一部、鴻上が金曜一部を担当。声が似ていると互いの番組で話題になっていた。大槻の「鴻上尚史を呪い殺す!」というあおりに、「大人の余裕」を見せた鴻上が、発売されたばかりの筋肉少女帯のアルバム「SISTER STRAWBERRY」から二曲を自分の番組で流した。(でもあのアルバム6曲入りだから3分の1をラジオでかけちゃったんだねえ)

■それが「日本の米」と「いくじなし」で、聴いた瞬間、電流が走った。啓蒙されてしまった。すぐに「仏陀L」と「SISTER STRAWBERRY」のカセットテープ(CDプレーヤーを持っていなかったのです)を買い、文字通り擦り切れるほど聴いた。はじめて「自分のロック」だと思えるバンドに出会った。その思いが強すぎて、女の子に語りかける曲が増え、ちょっと距離を置いていた時期もあった。

■いま思うと、あの女の子たちはPTSDに苦しんでいたオーケン自身なのかもしれない。女の子に仮託して自分で自分を鼓舞していたのだろうか。

■近づいたり離れたりしながら、結局、もう30年くらいファンでいる。大学に入学してすぐ、体力測定かなにかで体育館にいたときに、「この人も筋肉少女帯好きなんだって」とクラスメイトが連れてきたのが、いま漂流教室の代表をしている山田くんだ。筋肉少女帯と会っていなければ漂流教室もなかった。あれから、いわれなき罪でつかまり刑期を終え彼女が死ぬくらいの年月が経ったんだなー。